薄膜シリコン太陽電池を使った国内最大級のメガソーラー、茨城県で10MW自然エネルギー

カネカは茨城県の鹿島港に面した工場の敷地に薄膜Si(シリコン)太陽電池モジュールを用いた出力10MWのメガソーラーを立ち上げた。薄膜Siを用いたものとしては国内最大級だという。

» 2013年10月21日 07時25分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]
図1 茨城県神栖町と発電所の位置

 カネカは薄膜Si(シリコン)太陽電池モジュールを利用したメガソーラーを2013年10月に茨城県に立ち上げた(図1)。薄膜Siを使ったメガソーラーとしては国内最大級だという。

 同社は鹿島港に面した鹿島工場西地区に24万m2の自社有休地(茨城県神栖市東深)を確保しており、このうち20万m2に太陽電池モジュール約11万6000枚を敷き詰めた(図2)。

 設計・調達・建設(EPC)を大林組に依頼。太陽電池モジュールは薄膜ハイブリッドと呼ぶ、カネカの「薄膜太陽電池産業用」を用いた。整地から10カ月、本体工事開始から8カ月で運転を開始したという。完成後の管理・運営(O&M)はカネカが行う。

 太陽電池モジュールの出力は12.7MW、パワーコンディショナーの出力は10MW。想定年間発電量は約1万1000MWh。固定価格買取制度(FIT)を利用して、全量を東京電力に売電する。1kWh当たりの売電単価は42円(税込)。

図2 カネカ鹿島工場西地区に建設したメガソーラー。出典:カネカ

 「今回の事業には、今後、売電事業を積極的に展開するという意味合いはない。土地の有効活用を考えてメガソーラーを立ち上げた」(カネカ)。

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