再生可能エネルギーの導入に積極的に取り組む沖縄・宮古島で、超小型の電気自動車と太陽光発電を組み合わせた実験プロジェクトが始まった。太陽光パネルと蓄電池を備えた充電ステーションを島内の3カ所に設置して、ホンダの2人乗り電気自動車に電力を供給する。
宮古島を含めて沖縄の離島では、交通手段として自動車の依存度が極めて高い。しかし離島であるがゆえにガソリンの価格が高く、CO2の排出量も多くなる。さらに台風が頻繁に襲うため停電のリスクもある。そこで解決策として注目したのが、電気自動車と再生可能エネルギーを組み合わせる方法だ。特に近距離の走行が多い島には超小型の電気自動車が向いている。
環境に優しい「エコアイランド」を目指す宮古島市が、ホンダと東芝を加えて新しい実験プロジェクトを開始した。ホンダの2人乗り電気自動車「MC−β」を使って、太陽光発電による電力を供給して走行する試みだ(図1)。
島内の3カ所にある充電ステーションには、屋根の上に太陽光パネルが設置されて、発電した電力を貯蔵するための蓄電池が車庫の中に組み込まれている。東芝が充電ステーション全体とエネルギー管理システムを供給して、発電量や蓄電量をもとに実用性を調べる。電気自動車が再生可能エネルギーだけで島内を走行するために必要な発電能力と蓄電容量を検証することが目的だ。
沖縄本島から南西に300キロメートル離れている宮古島市には、大小6つの島がある(図2)。その中で最大の宮古島に2カ所、2番目に大きい伊良部島に1カ所、それぞれ市の庁舎に充電ステーションを設置した。実験期間は2014年1月28日〜2016年3月31日の約2年間を予定している。
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