65kWの太陽電池で余裕を持って50kW出力、弱い光を効率よく電力に蓄電・発電機器(2/2 ページ)

» 2014年10月20日 07時00分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]
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直線状の架台を利用

 パワーコンディショナーは、顧客のシステムが電力会社の配電線にどのように接続するかによって2種類に分かれる。1つが単相の5.5kW品。4回路を接続できる接続箱の機能を備える。もう1つは三相の9.9kW品。こちらはマルチ入力機能を備える。太陽電池モジュールの枚数が異なるストリングをパワーコンディショナーに接続できる。「65kWの出力を得る場合は、216枚の太陽電池モジュールを5.5kW品のパワーコンディショナー9台と接続すればよい」(同社)。

 架台にはアルミ合金を用いた。軽量で施工性がよいという。架台には太陽電池モジュールを4段設置でき、列数は顧客のシステムによって異なるという。「最小12列、最大54列に搭載できる」(同社)。つまり、横に細長く延びた形の架台になる(図3)。

図3 マックスパッケージの設置イメージ 出典:ハンファQセルズジャパン

災害補償制度を設けた

 「マックスパッケージを使った太陽光発電所を立ち上げるには、当社の販売代理店に見積もりと設計を依頼し、必要な太陽電池モジュールなどの数量を決め、設置工事を含めた費用を計算する必要がある。そのため、マックスパッケージ単体の価格は設定していない」「マックスパッケージは太陽光発電所に必要な全ての部材を含んでいる。土地の形状などによって、ケーブルの取り回しが複雑になる場合以外は、追加の部材は不要である」(同社)。

 同製品にはさまざまな保証や補償が含まれている。システム保証として、太陽電池モジュールやパワーコンディショナーが故障した場合、10年間の無償交換を保証した。太陽電池モジュールの出力は連系後、25年目まで保証する。「出力値をある期間ごとに階段状に保証する形とした。25年目には公称最大出力の80%を保証する」(同社)。損害補償制度もある。「自然災害、人災などさまざまな原因による損害を10年間にわたり補償する災害補償制度と、異常気象などで年間の日照時間が当社が決めた基準値を下回った場合に、その時間に対して補償する日照補償制度の2つがある」(同社)。災害補償制度の期間は連系後10年間、日照補償制度は1年間(上限5万円)である。

 なお、マックスパッケージ専用の遠隔監視システムは製品化していない。運用・監視用システムを導入する場合は、販売代理店に別途依頼する必要がある。

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