慧通信技術工業はパーソナルエナジーシリーズを2012年に製品化、産業用として販売してきた。公共インフラ設備や医療機関用として利用されている。容量は例えば300kW、70Vから600Vの直流入力が可能だという。
「産業用製品の発売後、年間300件程度、家庭用の製品化について要望が届いていた。だが、産業用とは入出力や充電時間の仕様がかなり異なる。今回、太陽光発電システムを販売しており、サポートの経験が豊富なWQに販売を独占委託することができたため、家庭用の製品化に踏み切った」(慧通信技術工業)。
産業用製品については慧通信技術工業が自ら当たる。2014年11月1日には本州四国連絡高速道路向けにパーソナルエナジーを11台納入したと発表した(2013年度分納入分を含む)。渦潮(うずしお)で有名な鳴門大橋の管理保全に用いる移動式作業台車で利用する(図3、図4、図5)。
従来は橋の表面にトロリー給電線を長く引き、そこから作業台車用の電力を取得していた。ところが、台車は橋梁の下側を移動するため、海風が吹き上がり、塩害によって短期間での給電線の交換が必要になっていたのだという。蓄電池システムを導入したことで、メンテナンス回数が減る他、急速充放電や連続使用時間が長いという特徴が生きるとした。
導入したのは容量7.2kWh(2kW、200V出力)3台と、容量4.8kWh(3kW、200V出力)8台。いずれもIP65耐塩害仕様品である。
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