再エネの導入量が増え続ける、1カ月間に80万kWのハイペース法制度・規制

電力会社の接続保留に関係なく、再生可能エネルギーが拡大する勢いは衰えていない。2014年11月に運転を開始した発電設備は合計82万kWに達して、直近の5カ月間に毎月70万kW以上のペースで増え続けている。新たに認定を受けた発電設備の規模も150万kWに急回復した。

» 2015年02月26日 15時00分 公開
[石田雅也スマートジャパン]

 固定価格買取制度の実績データを見る限り、再生可能エネルギーの導入量は急ピッチで拡大を続けている。資源エネルギー庁が公表した最新データによると、2014年11月には82万kWにのぼる発電設備が新たに運転を開始した(図1)。相変わらず太陽光が多いものの、風力が2万kW、バイオマスも1万kW増えている。

図1 固定価格買取制度による再生可能エネルギーの導入・買取・認定状況(2014年11月末)。各欄の下段の数字は前月比。1万kW未満を四捨五入しているため合計は必ずしも一致しない。出典:資源エネルギー庁

 前月の10月には過去最大の90万kWの増加を記録したが、11月もそれに次ぐ規模で導入量が拡大した。7月以降は毎月70万kWを超えるペースで増え続けている。2014年度に入ってから8カ月間の累計では516万kWに達した。原子力発電所の5基分を上回る発電能力である。

 新たに固定価格買取制度の認定を受けた発電設備の規模も11月は大きく伸びた。合計で150万kWになり、10月にほぼゼロだった状況から急速に回復している。内訳は太陽光が130万kW、次いでバイオマスが11万kW、風力が8万kWで、水力も1万kWが認定を受けた。

 2014年11月には北海道・東北・四国・九州の4地域で接続保留の状態が続いていたが、そのほかの地域で認定設備が順調に増加した結果である。12月以降も認定を受ける発電設備の規模は伸びるだろう。ただし2015年度になると太陽光発電の買取価格が大幅に低下するため、拡大ペースは衰える可能性が大きい。

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