グーグルが新本社ビルに再生可能エネルギー、州内の風力発電所から調達スマートオフィス

米国のIT企業は再生可能エネルギーの導入に熱心で、グーグルも代表的な企業の1つである。先ごろ近未来を連想させるユニークな新本社ビルの建設計画を発表して話題を呼んだが、新しいオフィスで使用する電力もカリフォルニア州内の風力発電所から調達する計画だ。

» 2015年03月03日 13時00分 公開
[石田雅也,スマートジャパン]

 グーグルは米国カリフォルニア州のマウンテンビュー市に展開する本社のオフィスを斬新なデザインのビルに建て替える計画を進めている。透明で流線型の壁面を採用してビルの内部に太陽光と空気を取り入れながら、室温を効率的に制御できる構造にする(図1)。建設地は4カ所で構成して、2020年から段階的にオープンする予定だ。

図1 カリフォルニア州に建設する新本社ビルのイメージ。出典:米グーグル

 新本社ビルには中核事業の検索エンジンチームのほかに、自動運転車など新しい製品の開発チームも数多く収容する。将来の事業の変化に合わせて建物を簡単に移動できるように、軽量のブロック構造を採用することにした。自然環境とも融合を図り、ビル内で使用する電力は再生可能エネルギーを最大限に導入する。

 グーグルは現本社と新本社で消費する電力を地域の風力発電所から調達する長期契約を結んだ。本社から約50キロメートルの場所に建設中の風力発電所から、43MW(メガワット)分の電力を2016年から20年間にわたって購入する(図2)。これまでグーグルは大量の電力を消費するデータセンターを中心に再生可能エネルギーの導入を進めてきた。オフィスでは初めて再生可能エネルギーを全面的に導入する。

図2 新本社ビルの電力にも利用する予定の風力発電所の現況。出典:米グーグル

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