高信頼性をうたう蓄電システム、家庭で太陽光と連携蓄電・発電機器(2/2 ページ)

» 2015年03月09日 12時30分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]
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停電時の安心動作を強調

 2点目と3点目の特徴は他社のシステムと共通している。まず、平常時、停電時にかかわらず電力を安定供給する仕組みを備えることだ。次に複数の運転モードから選択できることだ。

 POWER iE6 HYBRIDには6.45kWまでの太陽光発電システムを接続可能だ。3ストリングまでの入力が可能であるため、屋根形状が多少複雑でも効率良く太陽光を利用できる。ハイブリッドパワーコンディショナーの出力は最大5.5kW(停電時は2.0kW)。リチウムイオン蓄電池ユニットの出力は最大2.0kWl、入力(充電)は最大1.5kWだ。

 図3、図4に停電時の基本的な動作を示した。停電時には約5秒で自立運転に切り替わり、蓄電池が電力を供給し始める。出力は最大2kWだ。蓄電池だけでも150分間電力を供給できる。

 太陽光発電システムの出力が高くならない悪天候の場合の動作を図3(右)に示した。住宅内の消費電力が1.7kW、太陽電池からの供給が0.5kWの場合、不足分を計算して蓄電池から1.2kWを供給する。太陽電池の出力が急速に変動しても追従できるという。

図3 停電時のシステム動作(停電直後、悪天候時)

 図4左は天気に恵まれた昼の状態。太陽電池から3kWの電力が得られるため、消費電力を差し引いた1.3kWを蓄電に回している。図4右は夜間の状態。

図4 停電時のシステム動作(晴天時、夜間)

 POWER iE6 HYBRIDの運転モードは3種類ある。「おサイフモード」「ecoモード」「バックアップモード」だ。おサイフモードは経済性を重視するモード。深夜電力で充電する。ecoモードでは環境性能を発揮する。太陽電池の電力を充電し、夜間に利用する。バックアップモードは災害に備えやすい。常に満充電を維持する。

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