ドイツは1種類の再生可能エネルギーに頼らないという原則も守っている。図2には、ドイツ国内で主要な5種類の再生可能エネルギーを示した。発電量が大きな順に風力、バイオマス、太陽光、水力、家庭ゴミだ。特に風力(560億kWh)、バイオマス(430億kWh)、太陽光(349億kWh)は3本柱として順調に伸びていることが分かる。
図3ではドイツの年間総発電量と電力の輸出入量を示した。年間総発電量(青線)はここ10年、6000億kWhから6400億kWhの水準に保たれている(日本は約1兆kWh)。経済成長を続けながらも、総発電量の抑制に成功していることが分かる。
ドイツは国際連系線に恵まれており、周辺諸国と電力を融通している。輸入量は284億kWh〜534億kWhの範囲を上下している(オレンジ色の線)。これは総発電量の5.3〜8.6%に相当する。
輸入とは異なり、輸出は一貫して伸びている(黒線)。輸出量が総発電量に占める割合は2014年時点で12.1%である。2003年からは12年連続黒字となった。2014年は輸入389億kWhに対して、輸出は744億kWhに達した。
年間発電量を抑制しつつ、輸出を伸ばしている、これは国内の電力消費量の抑制に成功していることを意味する。
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