風力発電先進地域は北に集中、1位を分け合う北海道と青森県:自然エネルギー(2/2 ページ)
風車の発電出力階級別導入量の推移を図4に示す。2003年度以降では、7割以上が1000kWクラス以上の風車を導入している。また、2009年度以降では、7割以上が2000kWクラス以上の風車を導入している。
図4 出力階層別導入基数の推移(クリックで拡大)出典 NEDO
1事業者当たりの風力発電設備の設置基数の推移を図5に示す。1999年度以降、1事業者当たり2基以上の風車を設置する割合が増加しており、風車の大型化とともにウインドファーム化が進んでいる。
図5 1事業者当たりの風力発電設備の設置基数(クリックで拡大)出典 NEDO
都道府県別の風力発電設備の導入量について、2013年度と2014年度の設備容量および2014年度の設置基数の推移を図6に示す。2014年度において、設備容量では青森県が最も多く、設置基数では北海道が最も多く導入した。風力発電の導入量は秋田県、福島県なども多く、東北、北海道地域で導入が盛んに進んでいる様子が分かる。その他では鹿児島県や静岡県、石川県、島根県などで導入が盛んだ。
図6 都道府県別 風力発電導入量(クリックで拡大)出典 NEDO
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電力自由化の課題について解説する本稿。前編ではその前提となるグローバルにおけるエネルギー産業の4つのトレンドについて説明したが、後編では日本の電力システム改革における展望と課題について紹介する。
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