バイオマス以外では風力が6万kW増えたほか、これまで認定容量が少なかった中小水力も3万kW増加した。太陽光だけは非住宅用の発電設備で認定の取り消しが数多く発生して、その影響で住宅用と合わせて1万kWの減少になっている。
風力発電のうち1万kWを超える発電設備が2カ所で認定を受けた。1カ所は徳島県の上勝町(かみかつちょう)の周辺地域だ。全国各地で風力発電を展開するユーラスエナジーグループが「上勝・神山風力発電事業」として推進中で、風況に恵まれた四国山地で3万4500kWの風力発電を計画している。
もう1カ所は青森県の平内町(ひらないまち)である(図3)。2つの大きな半島に囲まれた陸奥湾の中央に位置していて、漁業が盛んなところだ。
これまで風力発電所が建設されたことはないが、新たに1万4960kWの発電設備の計画が進んでいる。風力発電が盛んな青森県内では沿岸部の風況が良いことから、平内町でも海に近い場所で実施する可能性が大きい。
中小水力発電では熊本県の八代市で1万6535kWの設備が認定を受けたほか、埼玉県の秩父市でも1万1901kWの設備が認定を受けている。このうち秩父市の発電設備は既設の導水路を活用して、電気設備と水圧鉄管だけを更新する「既設導水路活用」方式である。建設費が安く済む分、買取価格も低く設定されている(図4)。老朽化した水力発電所に適用するケースが多い。
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