電力の「1割」使うデータセンター、改善策は雪と排熱自然エネルギー(3/4 ページ)

» 2016年07月14日 11時00分 公開
[畑陽一郎スマートジャパン]

電力供給、耐荷重、通信速度で優位に立つ

 消費電力以外にも、データセンターとして複数の優位性をうたう。

 IDC Japanの調査結果(図6)にあるように、データセンターや企業内のサーバルームのうち、2010年以降に運用を開始した施設の比率は5.0%と低い。古い設備が多いのだ。1ラック当たりに供給可能な電力量は4キロボルトアンペア以下が主流だ。こうなると、ラックにサーバを積み上げることができず、面積効率が悪くなる。機器の設置に余分な面積が必要になってしまう。

図6 供給電力に限界がある既存のデータセンター

 同様に、一般的なデータセンターの床耐荷重は1平方メートル当たり500キログラム程度(図7)。「ストレージ機器は重量が増える傾向にあり、2017年には2トンに達する高機能ストレージも登場する見込みだ。新設するデータセンターは、1ラック当たり30キロボルトアンペアの電力を供給可能であり、床耐荷重は1平方メートル当たり3トンだ。競争力がある」(同氏)。

図7 床耐荷重に課題がある既存のデータセンター

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