四国で4月23日の12〜13時に、一時的に太陽光発電の出力が電力需要の66%まで増加した。四国電力は火力や水力で需給調整を行ったが、今後も太陽光発電は増加する見込みだ。近い将来、出力制御が行われる可能性が高まっている。
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四国電力管内で太陽光発電が増加し、電力の一時需要に占める割合が高くなってきた。2017年4月23日の12〜13時の間に、太陽光発電の最大出力は161万kWを記録。これは同時刻の電力需要全体の66%に相当する。今後も太陽光発電の接続量は増加する見込みで、近い将来出力制御が行われる可能性が高まってる。
2012年7月に「再生可能エネルギーの固定買取価格」(FIT)が始まって以降、四国電力管内でも太陽光発電の導入が急速に広がった。2017年4月時点における系統への接続量は210万kWで、接続契約の申込済み分が78万kW残っている状況だ。
太陽光発電の発電量は、日射時間が長く、気温があまり高くない春頃に最も高くなるとされている。この時期はエアコンなどの稼働が少ないため、電力需要は比較的小さくなる傾向にある。そのため、全体の電力需要に対して、太陽光発電の占める割合が高くなりやすい。2017年の春に四国電力管内で最も太陽光の割合が高まったのが、4月23日の12〜13時だった。
この日、四国電力は火力電源を制御するだけでなく、揚水発電所の揚水運転、さらに連系線を活用した広域的な系統運用により需給バランスの維持し、電力の安定供給を確保した。
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