太陽光のドローン点検“完全自動化”へ、異常判別からレポート作成まで太陽光

太陽光発電所の点検作業などにも活用が広がっているドローン。だが、映像解析やレポート作成などの一部の作業はまだ人手で行われている場合も多い。ドローン開発を手掛けるブイキューブロボティクスは、AIを利用したデータ解析技術を持つデータセクションと業務提携を行い、こうしたドローン点検作業の完全自動化を目指すと発表した。

» 2017年06月20日 07時45分 公開
[陰山遼将スマートジャパン]

 ドローン開発を手掛けるブイキューブロボティクスは、データ解析技術を持つデータセクションと業務提携を行い、ドローンを利用した警備・設備点検業務の完全自動化サービスを開発すると発表した。第1弾として大規模太陽光発電所の点検業務で実証実験を開始し、2017年内の商用化を目指す方針だ。

開発するソリューションのイメージ 出典:ブイキューブロボティクス

 太陽光発電設備やインフラ構造物の点検作業など、さまざまな分野にドローンの活用が広がっている。しかし現時点ではドローンの操縦や撮影された映像の解析作業などの多くは人力で行われている。

 そこでブイキューブロボティクスは、人工知能(AI)技術の1つであるディープラーニングを活用した映像解析の商用化実績を保有するデータセクションと提携。ドローンで撮影した動画の解析やレポートの作成などまでを自動化したソリューションの開発を目指す。

 ソリューションの第1弾として開発に取り組む太陽光発電所向けのソリューションでは、定期的にドローンを航行させて映像を撮影し、さらに解析までを行うことで、太陽光パネルの故障を無人かつ早期に検出できるようにする。現時点ではパネル識別と異常個所の検出を実現しており、実証実験を通じて精度の向上に取り組む。

パネルの識別と異常箇所の検出イメージ。赤く塗りつぶされているところが、異常が発生しているパネル(クリックで拡大) 出典:ブイキューブロボティクス

 なお両社は太陽光発電所の他、ソリューションの対象範囲をコンクリート構造物や鉄橋・鉄塔、道路などの点検や警備業務へも広げていく方針だ。

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