ブラザー工業は、燃料電池市場に正式参入し、最大負荷容量4.4kWの燃料電池「BFC4-5000-DC380V」の受注を開始した。高効率と高い発電安定性を兼ねそろえたことが特長で、重要インフラへの非常用電源などのBCP対策用途でも活用可能だという。
ブラザー工業は、燃料電池市場に正式参入し、最大負荷容量4.4キロワット(kW)の燃料電池「BFC4-5000-DC380V」の受注を開始したと発表した。72時間の長期運転が可能な発電安定性を持つことが特長で、重要インフラへの非常用電源などのBCP対策用途でも活用可能だという。
同製品は、PEFC(固体高分子形燃料電池)方式を採用。「気液分離+水素循環システム」によって、セルスタックから水と共に排出された水素オフガスを回収し、回収した水素をセルスタックに再び供給することが可能になった。
このシステムにより、同サイズの燃料電池と比較して2倍の電流量を発電できることや、長期運転による電圧降下がほとんど発生しない発電安定性の確保、急な電力需要の増減に対応する高い負荷追従性を実現した。
また、コージェネレーションに対応する温調冷媒取り出し口を備え、災害時の外部電源喪失にも自律起動できる自起動システムをオプションで用意した。全面遮光板により、40℃の直射日光にも耐えることができるという。
さらに、IoT(モノのインターネット)を使ったモニタリングサービスにより、遠隔地から燃料や発電の状況などを把握することができるため、維持管理の負担が軽減できるとする。
同社は2016年より、最大負荷容量700Wモデル「BFC2-W700MH」など数モデルを展示会への参考出展や一部顧客にサンプル販売し、燃料電池事業への参入を進めていた。
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