東京ガスがブロックチェーン技術を活用した電力・環境価値の直接取引プラットフォーム事業を展開するベンチャー企業に出資。新しい電力事業の創出に向け、ブロックチェーン技術の知見を獲得する狙い。
東京ガスは2018年3月、ブロックチェーン技術を活用した電力・環境価値の直接取引プラットフォーム事業を手掛けるデジタルグリッド(東京都千代田区)に出資したと発表した。出資額などは非公開。新しい電力サービスの創出につながるとして注目されているブロックチェーン技術の知見などを獲得する狙い。
デジタルグリッドは、2017年10月設立のベンチャー企業で、環境省の実証事業である「平成30年度ブロックチェーン技術を活用した再エネCO2削減価値創出モデル事業」の実施主体。2018年度に再生可能エネルギーの環境価値を、発電事業者と電力消費者間で取り引きする実証を計画している。今後は、各世帯に設置された太陽光発電の余剰電力を、世帯間で直接取引するプラットフォームの提供も予定しているという。
東京ガスは2017年12月から、スタートアップ企業やエネルギー関連のベンチャーキャピタルなどへの投資・協業活動を進める「アカリオ・ベンチャーズ」を推進している。今回の出資もその一環で、エネルギー関連のベンチャー企業への出資は初。デジタルグリッドへの出資を通じ、ブロックチェーン技術を活用した新たな電力事業の創出に関する知見を獲得する狙い。
同社はグループの2018〜2020年度経営計画「GPS2020」で、「イノベーションの創出」をテーマに掲げており、今後もベンチャー企業などへの投資・協業を続ける方針だ。
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