長野県塩尻市で県内最大級となる木質バイオマス発電所の建設が決まった。燃料には県内で発生する間伐材や、併設の木材加工施設から発生する製材端材を利用。2万6000世帯分の使用電力量に相当する年間発電量を見込む。
征矢野建材(長野県松本市)、九電みらいエナジー、九電工および北野建設の4社は2018年4月12日、長野県塩尻市で木質バイオマス発電所を建設すると発表した。2018年11月に着工し、運転開始は2020年10月を予定している。
発電所は木材加工施設である「ソヤノウッドパーク」の敷地内にある1万9600m2(平方メートル)の土地に建設する。発電出力は1万4500kW(キロワット)で、燃料には間伐材などの未利用材や、木材加工施設から発生する製材端材を年間約14万トン利用する計画。年間発電量は9500万kWh(キロワット時)を見込む。一般家庭約2万6000世帯分の年間使用量に相当する発電量だ。
事業主体となるのは4社の他、グリーンファイナンス推進機構、八十二キャピタルが出資するソヤノウッドパワー。発電した電力は中部電力に売電する。
征矢野建材は長野県、塩尻市と共同で、木材加工施設と木質バイオマス発電所を整備し、木材の新たな需要創出などを目指す「信州F・POWERプロジェクト」を進めている。今回の木質バイオマス発電所はこの計画の一環。長野県内でも最大の木質バイオマス発電所で、木材加工施設と合わせて整備される発電所としては国内最大級となる。
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