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» 2020年05月18日 07時00分 公開

Looopとエネチェンジが再エネ投資ファンドを新設、その狙いとビジョンとは?自然エネルギー(2/3 ページ)

[廣町公則,ITmedia]

新興国への再エネ投資でSDGsに貢献

 JEFが投資方針として掲げるのは、「再生可能エネルギー投資」と「エネルギーベンチャー投資」の2つ。具体的には、エマージング諸国(新興国)の再エネインフラへの投資と、先端技術をもつ欧米諸国のエネルギー系ベンチャー企業への投資を軸とする。ENECHANGEとLooopは、こられエネルギー分野への投資促進により、SDGsの17目標のうち、次の5つの目標への取り組みが強化され、結果として持続可能な社会の実現に貢献し得るとアピールする。

JAPAN ENERGY FUNDが目指すSDGsの5つの目標 出典:エネチェンジ,Looop

 世界の機関投資家は、600兆円相当の化石燃料のダイベストメント(投資引き揚げ)にコミットしており、再生可能エネルギーへの投資額は2017年度時点で2800億ドルに達している。JEFは、エネルギー自給率が低く再生可能エネルギーによるインフラ開発の必要性が高いエマージング諸国を再エネ投資対象国とし、日本政府・対象国政府・地元事業者とも緊密に連携を図りながら、持続可能なインフラ開発を支援していきたいとする。投資対象国では発電所の運営・管理に不十分なところも多いことから、日本で培ったデータ解析や設備保守点検などの技術力・経験を生かして発電所のバリューアップを行い、発電量・収益性向上にも取り組んでいく考えだ。

 エネルギーベンチャー投資に関しては、ENECHANGEが運営する欧州エネルギーベンチャー開拓プログラムJapan Energy Challengeと連携し、エネルギー事業先進国である欧米諸国のベンチャー企業を積極的に開拓する。Japan Energy Challengeは、年間約200社の海外エネルギーベンチャーとの連携協議実績を有しており、そのネットワークは投資対象の選定にも活かし得るものと期待されている。技術的に先行する欧米ベンチャー企業への投資を通じて、日本の脱炭素化目標の達成にも寄与するようなオープンイノベーションの実現を図る。

 ENECHANGEの代表取締役会長兼CEOの城口洋平氏は、次のように述べている。「脱炭素・ESG投資の流れを受けて、中古発電所の投資・運営は、数十兆円規模にまで拡大すると見込まれており、当社は電力データ解析技術を軸に参入機会を探していました。今回は、大和証券グループ本社様と資本業務提携を実施することで、1000億円規模での投資が可能となるような高い視座で同分野に参入できることを、大変うれしく思います。電力データ解析を主軸とする当社グループにとって、データ解析がまだ十分にされていない海外の再エネ発電所のデータ解析業務およびそれを通じた発電所投資・運営は、当社の海外事業を飛躍させる大きな可能性を持っています」

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