都市ガス・熱供給事業者のGHG排出量計算、事業者・メニュー別排出係数の算定を公表へ法制度・規制(4/4 ページ)

» 2023年08月04日 07時00分 公開
[梅田あおばスマートジャパン]
前のページへ 1|2|3|4       

熱供給事業者のメニュー別排出係数の算出方法

 熱供給事業者は、クレジット等をメニュー別に任意に仕分けることにより、メニュー別の調整後排出係数を算出することができる。

図12.熱供給事業者 メニュー別排出係数の算定式 出典:ガス・熱供給事業者別排出係数算出方法検討会

熱供給事業者による排出係数の算出・報告・公表のスケジュール

 熱供給事業者が自社の排出係数を算出するためには、電気とガスの排出係数を用いる必要がある。現在電気分野では、X年度の排出量を算定する際に、X-1年度の排出係数を用いているため、熱供給事業者においてもこのスケジュールと合わせる必要がある。

 よって特定排出者は、X年度の3月末頃に公表される熱供給事業者別排出係数(X-1年度の情報により算出)を用いて、自社のX年度排出量を算定し、X+1年度の7月末までに国に報告する。

図13.熱供給事業者と特定排出者の算出・報告・公表のスケジュール 出典:ガス・熱供給事業者別排出係数算出方法検討会

 現時点、検討会では論点とされていないが、熱供給事業においても事業者別・メニュー別排出係数が導入されることから、電力やガスと同様に、環境価値の適切な取り扱いに向けて、「小売営業に関する指針」を策定することが必要と考えられる。

前のページへ 1|2|3|4       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.