アイシンがペロブスカイト太陽電池の導入実証 系統連系による運用も

アイシンが自社開発のペロブスカイト太陽電池の導入実証へ。自社の安城工場敷地内に導入し、発電性能や施工性、運用性などを検証する。

» 2025年03月31日 14時00分 公開
[スマートジャパン]

 アイシンは2025年3月31日、愛知県にある安城工場でペロブスカイト太陽電池の導入実証を開始すると発表した。同年5月から開始する。

 ペロブスカイト太陽電池は、軽量かつ柔軟に製造可能という特徴を持ち、建築物の壁面や耐荷重の小さい屋根、あるいは車体などの曲面といった、さまざまな場所に設置できる次世代太陽電池として注目を集めている。

 今回の実証で導入するペロブスカイト太陽電池はアイシンが製造したもので、薄ガラスを用いた独自のフィルム構造による高い耐久性を持つという。安城工場敷地内施設の四方壁面や屋根にペロブスカイト太陽電池を順次設置し、システム発電評価、施工性評価、国内初という系統連系による運用評価を行う計画だ。

実際に安城工場敷地内施設に設置されたペロブスカイト太陽電池 出典:アイシン

 設置容量については、2025年9月末に約30kWを見込んでいる。方角や日射強度による発電量の差異や、施工時間・コスト、異常管理などを検証し、ペロブスカイト太陽電池の社会実装に向けた課題の確認とその解決策を検討するとしている。

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