洋上風力発電に使用される風車は大型化・大出力化が進んでおり、再エネ海域利用法に基づく公募の第2ラウンドで選定された4事業者のうち、3者は15MW、1者は18MWの風車を使用する計画としている(第3ラウンドの選定2者はいずれも15MW機)。検討会では、将来導入が見込まれる20MW機への対応を想定した検討が行われている。
洋上風力発電所の施工では、洋上での設置を効率的に実施するため、港湾で風車を事前に一定程度組立て(プレアッセンブリ)した後、風車設置船(SEP船)で洋上に風車を設置するが、風車自体の大型化や案件の大規模化に伴い、港湾におけるプレアッセンブリ(PA)のためのヤードの広大化が求められている。
20MW機の大型風車に対応するには、約200t/m2のクレーン荷重に対応できるよう基地港湾岸壁の地耐力を整備する必要がある。約200t/m2のクレーン荷重に対応するための対策としては、深層混合処理による地盤改良や、その上部にコンクリート版を設置すること等が考えられる。
また風車の大型化に伴い、作業船等も大型化している。直近では、新しいタイプの作業船として、基礎設置船(全長200m超、喫水10m超)も登場しており、国内港湾でも水深等の対応が必要となる。
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