足元ではインフレが進んでいるが、非化石電源の新増設や維持を進めるには、その非化石価値について、随時、適切に物価水準等を踏まえた補正が必要である。
高度化法義務達成市場(非FIT証書)が創設された2021年から直近2024年度における国内企業物価指数は約1.2倍に上昇しており、このトレンドが今後も継続すると、第3フェーズの最終年度である2028年度には、同市場創設時点の1.4倍程度となることが想定される。
よって、2028年度の高度化法義務達成市場(非FIT証書)の下限価格は、現行の0.6円/kWhを約1.4倍し、0.8円/kWhとすることとした。2027年度の下限価格については、経過措置料金の議論の状況を見ながら、今後詳細を検討する予定としている。
なお、2026年度から排出量取引制度が開始され、その第2フェーズ(2026〜2030年度)初年度の下限価格は1,700円/t-CO2と設定されている。これを、「1.LNG火力の排出係数(0.000386 t/kWh)」「2.全国平均排出係数(0.000423 t/kWh)」で電力量(kWh)に換算すると、それぞれ、1=0.66円/kWh、2=0.72円/kWhとなり、非FIT証書市場価格の下限0.8円/kWhという水準は、排出量取引によるインセンティブとのバランスも一定程度確保できていることが確認された。
高度化法義務達成市場(非FIT証書)の現行の上限価格1.3円/kWhについては、小売電気事業者の高度化法義務履行の費用負担の上限として当面は適切な水準であるとして、第3フェーズ(2026〜2028年度)中はこれを維持することとした。
以上の上下限価格の見直しをまとめると表1の通りである。
非化石電源の新設には数年〜10年程度の年数を要することや、PPAの契約期間は10年以上の長期にわたることも多いため、非化石価値の価格指標となる非化石証書の上下限価格については、今後、なるべく長期の見通しや設定の考え方を示すことが求められる。
非化石証書取引の最新状況──高度化法第3フェーズ2026年度の中間目標速報値
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分散型エネルギーリソースの導入による新たな課題とは? エネ庁が対応策の検討を開始Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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