このため、宣言対象となるGX製品・サービスが調達側の視点で明確になるよう、表4のようにリスト化することとした。
対象リストに載せる製品・サービスは、現時点で社会実装されたものまたは社会実装の目途が立っているものに限ることとする。また、GI基金支援対象技術であっても、それに当てはまらないものは社会実装の目途が立ったことが確認された後にリストに追加される。
なお、宣言対象となるGX製品の中には、例えばグリーン鉄(グリーンスチール)のように、本格的な供給開始までに長い年数を要する製品や現時点の流通量が少ないものも多く、需要者がそれらのGX製品の調達が困難なケースもある。
よって、この対応策として、投資によるGX製品供給の大幅拡大までの間の初期需要創出策と位置付けられる場合に限り、「削減実績量」を有する製品へ、宣言の対象を拡大することとした。
削減実績量は比較的新しい概念であるため、一般社団法人LCA学会のGHG削減実績量手法研究会における検討を経て、「温室効果ガス排出削減実績量に関するガイドライン(第1版)」が2026年3月に策定された。同ガイドラインにおいて製品の削減実績量とは、「製品の削減実績量を算定する企業がその管理下において、GHG排出の削減施策を実施する前に対する削減施策を実施した後の、評価対象製品の製造に関連するプロセスにおける製品のGHG排出量の削減量、および評価対象製品の製造のための調達品にかかるCradle-to-GateにおけるGHG排出量の削減量」と定義されている。
また現在、複数の業界で削減実績量に関するルール整備が進められており、すでに鉄鋼分野では「GXスチールガイドライン」が策定され、グリーン鉄の削減実績量を定量的に算定することが可能となっている。
よって、まずは削減実績量を有する「GXスチール」をGX率先実行宣言の対象に加えることとして、他の業界の製品についても削減実績量に関するルールが整備された時点で、削減実績量を有する製品を率先実行宣言の対象に追加することが検討される。
GX率先実行宣言は、GX需要創出に意欲的に取り組む企業を可視化する仕組みとして浸透し、宣言企業も増えてきたが、自社の事業活動と関連性の薄い製品でも宣言が可能であり、必ずしも野心的ではない目標での宣言も存在するという課題も生じている。
よって今後は、業種別の主な事業活動や主要排出源を踏まえたGX製品・サービスを抽出し、ポジティブリストとして公開することにより、自社努力で削減につながる宣言内容とすることとした。
現行のGX率先実行宣言では、まずは宣言することのハードルを下げ、さらに定量的な目標設定のインセンティブを与えるため、企業が取り組む内容・目標に応じて、ブロンズ・シルバー・ゴールドの3段階のグレードを設けている。
ただし現行制度では、目標が定量的でありさえすれば需要創出が小さくとも、ゴールドグレードを得ることが可能であるため、企業努力の大小を適切に評価できないという課題を抱えている。
このため研究会では、現行の宣言グレードを抜本的に見直し、事業活動との関連性や一定の閾値以上の取り組みを行うといった要件を満たした「プラチナグレード」を新たに設け、真に需要創出に貢献する企業が適切に評価される仕組みに改めることとした。
なお、GXフューチャー・リーグ入会要件としては、現行のGX率先実行宣言に基づき取得したグレードであっても要件を満たす。
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