JALは2012年7月より、国際線の機内でインターネットに接続できる「JAL SKY Wi-Fi」のサービスを提供している。私も今回、成田からニューヨークへのフライトで個室型シートに身をゆだねながら同サービスを体験。上空で過ごす時間は今後、間違いなく変わると実感した。ボーイング777-300ERに搭載された最新ビジネスクラス「JAL SKY SUITE 777」を、フライトレポートと企画に携わった裏方たちのインタビューでお届けしている全4回のシリーズ――最終回のテーマは「機内Wi-Fiサービス」。
成田を離陸して8時間が経過した。ニューヨーク行きのJAL006便は太平洋上を順調に飛行し、まもなくアンカレッジ北部を通過してアメリカ大陸上空へ入ろうとしている。23インチの大型モニターで新作映画を楽しみながら、前回紹介したドリームチームによる美食も堪能(参照記事)。その後はシートをフルフラットにして4時間ほどぐっすり眠ったので、寝覚めはさわやかだ。これから到着まで、この個室型シートでしばらく仕事に集中しようと思う。
シートのテーブルをセットして持参したノートPCを広げ、無線LANのアクセスポイントを検索する。「Japan Airlines」と表示されたネットワークを選択すれば、接続完了。Webブラウザを開くと「JAL SKY Wi-Fi」のトップページが自動的に表示されるので、用意したクレジットカードで決済して、これでWi-Fiを使える環境が整った。私はノートPCで利用したが、スマートフォンやタブレットでも手続きの方法は同じである。
JALは2012年7月より、長距離国際線の主力機材であるボーイング777-300ERを皮切りに、機内でインターネットに接続できる「SKY Wi-Fi」のサービスを提供している。クレジットカードで支払う場合の料金は、フライト中ずっと利用できる24時間プランが18.8ドル(2014年9月現在)。ほかに1時間プラン(10.15ドル)もあるが、利用するならフライト中ずっと使える24時間プランのほうが便利だろう。同サービスは現在、他機種にも順次拡大している。
777-300ERの場合、ファーストクラスに1カ所、ビジネスクラスに2カ所、プレミアムエコノミーとエコノミーにそれぞれ1カ所、合計5つの機内Wi-Fi用アンテナが天井裏に設置されている。機内のLANに接続した利用者のPCやスマホは、そのアンテナを通じ、赤道上の衛星とつながる。飛行中は2〜3個の衛星を切り替えながら、衛星を経由して地上の基地局と通信し、インターネットが利用できる……という仕組みだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング