――「使う」「使わない」はその人の自由で、JALに乗ればその選択肢があるというのがポイントなのかもしれませんね。
江幡: そう思います。機内で新しいことができる、というのが機内Wi-Fiのセールスポイントだとは考えていません。出発前に済ませなければいけなかったこと、現地に到着しないとできなかったことが、機内でできる。機内でできたおかげで、現地での時間をより有効に活用できるようになった。そういうお客さまからの声も上がってきています。帰国便でも、到着後に出社してやらなくてはいけなかったことを機内で済ませてしまうことで、その日は会社に出なくても良くなって直帰できたり。機内Wi-Fiとはつまり、これまでの旅のスタイルを変えるものだと私は思っています。
――ほかにどんな使い方をされているか、サービスを開始してから分かったことなどはありますか?
江幡: お子さんが産まれた報告が病院から機内に届いたというお客さまがいました。その人は同僚の何人かと出張で乗られていて、それを知った同僚の人たちを含めて周囲のみんなから「おめでとう」という言葉がかけられたそうです。本当に嬉しかった、最高の思い出だと話されていました。
――いい話ですねえ。そういうリアルタイムコミュニケーションが実現すると、機内でいろんなドラマが生まれそうですね。
江幡: 秋本さんは、機内Wi-Fiはご自身の活動に不可欠だと以前から言われていましたが、やはりもっぱらお仕事での利用ですか?
――私はオフィスとして使っている自宅の一室を、ブログのタイトルにあやかって「雲の上の書斎」と呼んでいますが、これからは本当に「雲の上」が私のサテライトオフィスになりそうです(笑)。ニューヨークに飛んだ際も、出発前に提出予定だった原稿が終わらず、機内で連載コラムなどを何本か書き上げてカナダ上空から編集部に入稿しました。ネットで必要な情報にアクセスしたり、メールのやりとりもできるので、何ら不便を感じませんでしたよ。
江幡: 私も秋本さんのブログ『雲の上の書斎から』は愛読していますが、ニューヨーク線の機内でもブログを更新されたようですね。
――ええ。記事を書き、そこに機内で撮影した画像を貼り付けて。本当に「雲の上」で更新されたと、地上からいろいろ反響がきました(笑)。
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