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» 2014年01月08日 12時00分 UPDATE

知っておきたい領収書の常識:領収書のない経費は認められるんですか?

業務にかかわるもので支払ったものはできれば経費で落としたいところ。でももし領収書がなかったら? 領収書の代用になるものってあるの?

[梅田泰宏(公認会計士・税理士),Business Media 誠]

集中連載『知っておきたい領収書の常識』について

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 本連載は、2013年12月21日に発売の梅田泰宏著『経費で落ちるレシート・落ちないレシート』(日本実業出版社)から一部抜粋、編集しています。

 フリーランスや個人事業主として働く人にとって、領収書、レシートは「金券」のようなもの。その支払いが「経費である」と認められれば、支払う税額が減るからです。

 とはいえ、「何が経費になって、何が経費にならないのか」という基準は、誰も教えてくれません。なぜかと言えば、経費で「落ちるか」「落ちないか」という意味では、全ての領収書が「グレー」であり、ケースバイケースで、明確な基準が存在しないからです。

 しかし、実は、「落とすコツ」というものが確かに存在します。それは、具体的なケースを通してのみ、知ることができる種類のものなのです。本書は、「経費」に関する基礎知識を押さえたあと、具体的なケースを通して、経費で「落とせる基準」と「落とすコツ」を解説していきます。

  •  本連載は、フリーランスのライターである鈴木ヒロシさんと、税理士の梅田(私)が主な登場人物です。
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shk_umeda.jpg 梅田

今回は鈴木さんお待ちかね、「その領収書は経費で落とせるのか」という話をしましょうか。


shk_hiroshi.jpg 鈴木

よ! 待ってました!!


shk_umeda.jpg 梅田

でも、脱税は教えませんよ。当たり前だけど。


shk_hiroshi.jpg 鈴木

ボクもそこまで聞こうとは思っていません!


shk_umeda.jpg 梅田

……ほんとかねえ。


 支出を証明する証拠資料が領収書ですから、領収書のない支出はいかに業務に関連していたとしても、原則として費用とは認められないのが原則です。

 けれども、それはあくまで「原則」。そもそも領収書そのものが存在しない、または領収書をもらわない支出も現実には存在します。

 例えば取引先での慶事やご不幸があった場合の祝儀や不祝儀。一定の金額を包むことで支出は終わり、領収書をもらうなんてことはまずありません。また、公共交通機関での電車利用時の運賃やバス代なんかも領収書を発行してもらうことはしませんし、重要な得意先と会食して、こちらが代金を支払う場合も、得意先の目の前で「領収書ください」とは言いづらいものですよね。


shk_umeda.jpg 梅田

領収書は、クレジットカードの明細でもOKです。


shk_hiroshi.jpg 鈴木

手書きの領収書ではなく、レシートでもOKですね!?


shk_umeda.jpg 梅田

はい、そういうことです。


 要は、「こういう理由でお金が使われました」と証明できれば、何でもいい。そのとき最も手っ取り早いのが領収書だ、ということです。つまり、実社会の中でそもそも領収書をもらうことが慣習になっていないような支出に関しては、領収書に代わる支払いを証明する書類を用意することによって、代用できるわけです。

 祝儀不祝儀については、それらの案内通知書や祝儀袋などのコピーを整理しておきましょう。金額そのものを証明することはできないわけですが、その取引先との関係上、一般的に妥当と判断される金額であれば、問題ありません。

 交通費などについては、交通費の利用明細書を作り、利用経路と金額を記載しておくことによって代用できます。また、支払いを現金ではなく預金口座から送金したような場合について、先方から領収書を取り付けなくても銀行発行の振込受取書で問題ありません。

shk_resi01.jpg 領収書に代用できるモノ
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