正直言って、画質的にはあまりみるものはない。中身は普及型コンデジであり、画質面ではスマホと同じくらいだ。
でもFR10の良さはそこではない。フリースタイルならではの普通ではできないいろんな撮影を楽しめることだ。正直、これはなかなか楽しい。
どういう撮り方が楽しいか、どういう撮り方をすべきかはその人その人の生活や遊び方によって変わってくるんだけど、いくつか例を。
わたしはコントローラーにストラップをつけて(ストラップは2つほど付属するし、コントローラーにもカメラ部にもストラップを装着できる)首からぶら下げ、ときどきこうやって撮るのが使いやすかった。
続いて、やはりこれの基本は自分撮りか、ってことで自分撮り。
さらに、カメラ部を回転させれば、横位置の撮影もできる。実はカメラ部はくるっと90度回るのだ。
側面にあるFREEスイッチをスライドさせて回してやるだけでよい。この辺、構造は単純だ。
さらに回すと、カメラ部本体がぱかっとはずれる。外れたからどうなんだといわれてもアレだが、もしかしたら将来フレームを着せ替えたり、カメラ部本体を他のユニットに埋め込んだり、焦点距離が違うカメラ部と付け替えたりできるかも。
またカメラ部を離して遠隔操作すればこんな撮り方も。
カメラ部とコントローラーの距離はBluetoothのClass2なので、公称で10メートル。実際にはもうちょっと短いと感じた。
さて本体にはヒンジ部の穴を利用して三脚に装着するためのアダプターネジが付属する。頻繁に脱着するなら、別売の三脚マウンター、EAM-1を使うといい。マウンターを三脚にセットし、カメラ部を取りつけるだけ。ボタン1つで脱着できるので気軽にすぐ取り付けられる。
また、付属の金具を使えば、三脚にコントローラーを付けることも。
わたしはこれを使って細い一脚の先にFR10を付けてみた。
みんなと街歩きをしながらこんな写真を。
普通では撮れないアングルを楽しめるのがいい。
こういう撮り方はけっこう楽しい。下向きに持てばこんなことも。
ただし、ほんとに水面ギリギリまで。ちょっと深く沈めたらBluetoothの電波が切れてしまった。ボートの上から水中を撮るとか楽しいかなと思ったけど、ちょっと残念。
その他、クリップでカメラ部を挟むマルチアングルルクリップEAM-2。
さらに手首や頭に巻くためのベルトEAM-3も。
頭にカメラ部をつけっぱなしにし、コントローラーを見ながら首を動かしてアングルを決めて撮る、なんてのもよし。頭(ヘルメット)にカメラを付けること自体はもう珍しくないけど、いつでもモニタリングしながらアングルを決めて撮れる、となるとFR10が一番いい。
このようなオプションを買わなくても、本体だけでもこんな風にヒンジを使ってひっかけてやれば(落とさないように注意)、後ろ向きに歩きながら撮ったり、胸元につければ前を撮ったりできるのだ。
GoProを代表とするアウトドア向けのアクションカムって、Wi-Fiを使ってスマホとつながりはするけれども、基本的に据え付けたら動画を撮りっぱなしが基本になる。
FR10は同じように好きな場所に取りつけつつ、コントローラーを使ってモニターを見ながら写真を撮る、という方に主眼を置いたアウトドアカメラなのだ。
違うのはそこで、モニターを見ながら撮れるので、普通ではできないアングルで記念写真を撮ったり(その気になればガムテープか何かでどっかに固定してしまえばなんとでもなるというか)、普通では不可能なアングルで画像を記録したり、そんな風に遊べるのがFR10なのである。
もちろん動画も撮れる。頭に付けたり棒の先に付けたり、もう適当なところに付けて適当に撮れるんだが、手ブレ補正はそこまで強力じゃないので、試しに一脚の先につけて動画を撮ってみたらけっこうブレててきつかった。
このあたり、ファームアップか何かで、ハイパーラプス動画に対応してくれたらもっと面白くなるのに、と思う。
まあ1台目のカメラとしてこれを買う人はそうはいないと思うけど、セカンドカメラとして、カメラ部を適当なとこにぶら下げておき、思いついたら勝手なアングルで自由に撮るべし。妖しい撮影スタイルで撮るのもまた乙。
特に友達らと遊びにいくときこれがあると、みんな面白がってくれる。
そんな、従来のコンデジともスマホのカメラともアクションカムとも違う、あらゆるアングルで楽しめる、カシオならではのセパレート型フリースタイルカメラがFR10である。
しかもアウトドア仕様なので、乱暴に扱える。
こういうどうやって使ったら楽しいか考えちゃう面白さ優先カメラがあってもいいじゃないか。
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