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» 2009年05月21日 15時45分 UPDATE

「Nehalem EX」対「Istanbul」:IntelとAMD、それぞれ新メニーコア投入へ

8コアプロセッサ「Nehalem EX」と6コアプロセッサ「Istanbul」のハイエンド市場での戦いは、厳しいものになりそうだ。

[Jeffrey Burt,eWEEK]
eWEEK

 この数週間内に、将来の企業向けマルチコアプロセッサの選択肢をめぐる状況がかなり明らかになりそうだ。米Intelと米AMDが、それぞれのロードマップの実現を急いでいるからだ。

 Intelは5月26日に、4個以上のソケットを装備したハイエンドシステム向けの8コアプロセッサ「Nehalem EX」の詳細を明らかにする予定だ。このチップは16個のスレッドを同時に実行できる。Nehalem EXを搭載したシステムが登場するのは、年末あるいは来年初頭になる見込みだ。

 Nehalem EXは「Nehalem EP」チップの兄貴分に当たる。現在は「Xeon 5500番台」と呼ばれているNehalem EPは2ソケット搭載システム向けで、3月30日の発表と同時に、Hewlett-Packard(HP)Dell、IBM、Sun Microsystems富士通などのベンダーが同チップを搭載したシステムを多数リリースした。

 Nehalem EXはNehalem EPと同様、統合メモリコントローラ(AMDが6年前からOpteronに搭載しているのと同様の技術)、チップ間インターコネクト技術、改善された仮想化技術、エネルギー効率改善機能などを搭載する。

 今回リリースされる新しいハイエンドXeonは、ハイエンドサーバ向けのIntelの最上位製品になる。同社の現行のハイエンド製品は、昨年秋にリリースされた6コアプロセッサ「Dunnington」だ。

 一方、AMDは「Istanbul」のコードネームで呼ばれる6コアプロセッサを6月に正式リリースする準備を進めている。当初、同社はこのプロセッサを年内にリリースする予定だとしていたが、4月末に同社幹部がリリース予定を前倒しすると発表した

 リリース予定を早めたのに伴い、AMDは5月にIstanbulをOEM各社に提供し始めた。同チップを搭載したシステムは6月中に登場する見込みだ。

 AMDがリリースを急いだ背景には、多くのITベンダーに打撃を与えている世界的不況を乗り切ろうという狙いがある。同社は1〜3月期に4億1600万ドルの赤字を計上し、5月初めには、CPU部門とグラフィックチップ事業の統合をはじめとする組織再編を発表した。AMDのダーク・マイヤー社長兼CEOによると、両事業の統合は将来、同社にとって重要な差別化要因になるという。

 AMDは最近、1つの勝利を手にした。欧州委員会がIntelに対し、独禁法違反で14億5000万ドルの制裁金を科したのだ。AMDはこの決定を歓迎しているが、Intelは控訴の意向を表明している。

 AMDが最初のOpteronチップを2003年に投入して以来、両社の間では激烈な競争が繰り広げられてきた。

 米調査会社Technology Business Researchのアナリスト、ジョン・スプーナー氏によると、両社から新しいマルチコアプロセッサが登場するのは、企業ユーザーにとって歓迎すべきことだという。企業各社はIT環境のパフォーマンスを向上する一方で、コスト削減を進めたいと考えているからだ。コアの数を増やすというのは、この目標を実現する手段の1つだ。

 「ITマネジャーは技術に非常に詳しく、コアの数を増やすことがメリットになると考えている。事実、それはマシンの性能を最大限に引き出す手段だ」とスプーナー氏はIMによるインタビューで答えている。「特に最近では、費用対効果が極めて重視されているため、ITマネジャーたちはその点で最も優れていると判断した選択肢を選ぶだろう。それが6コアになるか8コアになるかはアプリケーション次第だ」

 同氏によると、AMDの6コア搭載Istanbulチップの投入は、2ソケットサーバ市場で同社を勢いづける可能性があるが、Nehalem EXが活躍するとみられる4ソケット以上のハイエンドシステムの分野ではそれほど期待できないという。

 「メインストリームの2ソケット市場で6コアオプションを提供できるというのは、AMDのマーケティング部門にとっては一種のアドバンテージになる」とスプーナー氏は話す。「理屈の上ではコアが多い方が良く、ITマネジャーがIstanbulの費用対効果を検討したいと思うケースが数多く出てくるだろう。しかし6コアのIstanbulが4コアのXeon 5500番台/Nehalemを打ち負かすかどうかは不明だ」

 スプーナー氏によると、こういったハイエンドシステムの分野では競争が厳しくなる可能性があるという。

 「この分野では、プロセッサを交換するのに掛かるコストは無視できる。わずか数百ドルあるいは数千ドルで済むのだ」(同氏)

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