米国の会社はどれだけのサーバを所有しているかオルタナティブ・ブロガーの視点

AmazonやGoogleは、どのぐらいサーバを持っているのか。米国在住のアナリスト岸本善一氏が、データセンターに特化したブログを書いているRich Miller氏から得た情報を公開します。

» 2010年11月30日 15時31分 公開
[岸本善一,ITmedia]

(このコンテンツはオルタナティブ・ブログ「ヨロズIT善問答」からの転載です。エントリーはこちら。)


 今回は、datacenterknowledge.comというデータセンターに特化したブログを書いているRich Miller氏の興味深いブログから話題を拾ってみた。Miller氏とは年に3回、データセンターのカンファレンスで顔を合わすが、よくこんなことを知っているなあというくらいの情報通だ。どの会社がどれだけサーバを所有しているかという情報は皆の興味のあるところだが、どこもあまり公にしたがらない。以下の表はMiller氏からの情報による。ただ情報が若干古いので(1年半前)、多分どこももっと増えていると推測される。Googleは100万を超えたかもしれない

会社名 サーバ数 備考
Intel 10万 会社発表による
OVH 8万 会社発表による
SoftLayer 7.6万 会社発表による
Akamai Technologies 7.3万 会社発表による
1&1 Internet 7万 会社発表による
Facebook 6万 Miller氏による
Rackspace 6.4万 会社発表による
iWeb Technologies 3.5万 会社発表による
SBC Communications 2.9万 Netcraft社による
Verizon 2.6万 Netcraft社による
Time Warner Cable 2.5万 Netcraft社による
AT&T 2万 Netcraft社による
Peer1/ServerBeach 1万 会社発表による
Google 45万以上 3年前のデータ、現在はもっと多いと予想される
Microsoft 22万以上 2年前のデータ、現在はもっと多いと予想される。最新のデータセンターだけで30万収納可能
Amazon 4万以上 これはEC2用のみ
eBay 5万程度 予想
Yahoo! 5万程度 予想
GoDaddy 7万程度 ドメインの登録会社
Hewlett-Packard(HP) 38万程度 会社発表による
IBM 正確な数は不明 データセンター全スペースは74万平米と言われる

 ところで、日本の会社のサーバ所有データはどこかにあるのだろうか。データセンターの管理となるとこういった大きな会社の話がベースになるのだが、スケールがもっと小さいデータセンターの参考になるのだろうかと時々思う。

 サーバの数が多いと、サーバの電力消費や発熱が問題となる。電力消費量を削減できれば、1台当たりの削減量が小さくても全体としては大きな削減となる。それに、消費電力が少ないと一般的に発熱も少ない。最近はサーバの設計や使用する要素で発熱をかなり抑えられるという報告もあり、冷却よりそちらの方が先であるような気がしてならない。そういう報告を10月28日に日本データセンター協会サーバベンダーのNECの発表で聞いた

 データセンターの熱対策は、冷却とIT機器の発熱の両方向から攻めていくのが有効だろう。

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