salesforce.com、Ruby PaaSのHerokuを2億ドルで買収

salesforce.comがRubyでのWebアプリ開発向けPaaSを運営するHerokuを買収する。同社はForce.com、VMforceとともに、独立したサービスとして提供される見込みだ。

» 2010年12月09日 07時44分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米salesforce.comは12月8日(現地時間)、Ruby on RailsのPaaS(サービスとしてのプラットフォーム)を運営する米Herokuを買収することで合意したと発表した。買収総額は約2億1200万ドルで、取引は2011年1月末までに完了する見込み。

 Herokuは2007年創業のサンフランシスコに拠点を置く非公開企業。RubyでのWebアプリケーション開発をホスティングするPaaSを提供している。100万以上の開発者が利用しており、ホスティングしているWebアプリ数は6月時点の約7万から買収発表時の約10万5000へと急増している。11月にはFacebookのアプリ開発をサポートする「Facebook App Package」プログラムを発表した。

 salesforce.comのマーク・ベニオフCEOは発表文で「次世代クラウドコンピューティングは、ソーシャルで、モバイルで、リアルタイムな“Cloud 2”だ。RubyはCloud 2の言語であり、Herokuは第一級のRuby PaaSだ」と語った。既に独自のPaaSである「Force.com」を運営しており、米VMwareとの提携でJava PaaS「VMforce」も立ち上げる予定の同社は、さらにHerokuを加えることで、企業顧客に提供するWebアプリ開発プラットフォームの幅を広げる。

 買収完了後もHerokuは独立サービスとして運営し、従来の顧客へのサービスに変更はないとしている。また、同社サービスは米Amazon Web Services上で運営されているが、これもそのまま継続するという。

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