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» 2011年01月17日 08時06分 UPDATE

Google、SafariとIE9向けWebM対応プラグインをリリースする計画を発表

Googleが、ChromeでのH.264サポート中止の発表に対する反響を受け、この決定についてさらに説明するブログを公開した。

[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Googleは1月14日(現地時間)、11日に発表したChromeブラウザでのH.264サポート中止に対する反響を受け、この決定について補足説明する公式ブログを掲載した。

 現在、主なWebブラウザではFirefoxとOperaがWebMをサポートし、H.264をサポートしていない。米AppleのSafariはH.264のみをサポートしている。米MicrosoftのInternet Explorer(IE)はH.264をサポートしており、IE9ではWebMをサポートするとしている。Chromeは両方をサポートしてきたが、WebM普及促進のために次期版でH.264のサポートをやめると発表した。

 このブログで同社は、策定中の次世代Web標準HTML5の目玉の1つであるvideoタグでサポートするビデオコーデックの標準が定まらないことのデメリットを強調し、オープンなコーデックであるWebMのVP8の普及を促進するのが今回の決定の目的だと繰り返している。

 また、「WebMのプロジェクトチームが間もなくSafariとIE9向けにvideoタグでWebMをサポートできるようにするプラグインをリリースする計画だ」としている。

 以下にGoogleがこのブログで説明した「幾つかの質問とその答え」の概要を紹介する。

GoogleはなぜHTML5のvideoタグでWebMをサポートするのか?

 現在、次世代Web規格であるHTML5ではWebビデオコーデックの標準が策定できていない。このためWebパブリッシャーや開発者はvideoタグを使う際、複数のフォーマットをサポートする必要がある。

 これは理想的な状況とはいえない。標準を定めるべきだが、H.264はライセンス料を必要とする時点で合意を得られないだろう。また、基本的なWeb技術はオープンなコミュニティーによって開発されるべきだ。だから、オープンプロジェクトであるWebMを推す。

なぜH.264を選ばなかったのか?

 H.264の方がWebMよりも多くのパブリッシャー、開発者、ハードウェアメーカーからのサポートを得ていることは認識している。だが、上記の通りライセンスを必要とするためHTMLのビデオ標準に制定される見込みはない。H.264を利用するためには、WebブラウザやOSのベンダー、ハードウェアメーカー、パブリッシャーはライセンス料を支払う必要がある。Googleのような大企業にとっては大したことではないが、次世代のスタートアップ企業や新興国市場にとっては大きな負担になる。

 問題はライセンス料だけではない。H.264ではライセンス保有者同士の利益衝突で開発が遅れる恐れがあるが、オープンな技術であればコミュニティーによる開発が可能であり、改革のスピードも速まる。

今後、ChromeではH.264のビデオを再生できなくなる?

 現在、H.264ビデオはFlashやSilverlightなどのプラグインを利用することで再生できる。これらのプラグインは今後もChromeでサポートする。今回の決定はHTML5のvideoタグにのみ関連することだ。現在はまだvideoタグを使っているWebサイトは少ないので、この変更の影響をすぐに受けるユーザーはほとんどいないだろう。

これはGoogleがWebビデオフォーマットを支配するための決定ではないのか?

 WebMは多くのWebコミュニティーが支援しており、Googleはそのメンバーの1つにすぎない。videoタグを最上級のビデオプラットフォームにすることが目標であり、WebMの取り組みがGoogleなどの単独の団体に属することはない。

この決定はWebパブリッシャーに複数のフォーマットへの対応を強いるのでは?

 GoogleがH.264をサポートしなくなることで、Webパブリッシャーや開発者が複数フォーマットのビデオを用意し続けなければならなくなるという懸念が表明されている。Google自身が最大級のビデオコンテンツ提供者であるから、この懸念は理解できる。だが、FirefoxとOperaがH.264をサポートしない以上、いずれにしてもH.264以外のフォーマットをサポートする必要がある。向こう1年間でWebM対応の端末が増え、videoタグとWebMのコンビは開発者らにとって、より魅力的なソリューションになると確信している。

 とにかく、HTMLで標準コーデックがないというのは理想から程遠いということが、われわれがWebMを推進し、すべてのWebブラウザベンダーにHTML5のビデオプラットフォームを採用するよう働きかけている理由だ(WebMのプロジェクトチームは間もなくSafariとIE9向けにvideoタグでWebMをサポートできるようにするプラグインをリリースする計画だ)。

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