Google、“Crankshaft”搭載の「Google Chrome 10」β版をリリース

Googleの次期Webブラウザ「Chrome 10」は新V8エンジン「Crankshaft」で高速化したほか、パスワードの同期機能や動画再生のGPU加速機能などが加わった。

» 2011年02月21日 08時15分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Googleは2月17日(現地時間)、Webブラウザの次期版「Google Chrome 10」のβ版(Ver.10.0.648.82)をリリースしたと発表した。Windows版、Mac版、Linux版をGoogle Chromeのサイトからダウンロードできる。

 JavaScriptエンジンの「V8」が新バージョン「Crankshaft」になり、V8ベンチマークで現行の安定版Chromeより66%高速になったという。Crankshaftは、頻繁に実行されるコードを重点的に最適化し、そうでないコードは無駄に最適化しないという適応的コンパイル手法を用いることで、起動速度とピーク性能の両方を強化する。

 chrome 10 V8ベンチマークでの性能比較

 また、動画再生にGPUによる加速機能を実装した。対応するハードウェアでは、全画面モードでの動画再生で、CPUの稼働率を最大80%削減するとしている。

 その他の新機能は、複数端末で同期できるユーザーデータとして従来のブックマーク、拡張機能、設定、自動入力、テーマに加え、パスワードが追加された。同期機能のセキュリティを強化するため、同期するデータの暗号化に独自のパスフレーズを利用できるようになった。マルウェアリポーティングや古くなったプラグインの無効化などでセキュリティが強化された。また、設定ページがダイアログボックスではなくタブで開くようになったほか、バックグラウンドでWebアプリを動かせるようになり、webNavigation extension APIをサポートした。

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