第5回 各国の災害支援に見る国際社会の相互扶助東北地方太平洋沖地震からの復興 ── リスク管理、危機管理、そして復旧(3/3 ページ)

» 2011年03月18日 08時00分 公開
[戸村智憲,ITmedia]
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国際協力を被災地のニーズに置き換えて理解してみる

 国際協力といっても個人ではなかなか理解しにくい。政府の仕事であり、自分たちは関係ない、と考えがちだが、国連のミレニアム開発目標(MDGs)を今回の震災に置き換えてみてもらいたい。まさに、今、この震災で被災地・被災者が求めていることに符合する。

 「貧困・飢餓」は、避難所での食糧不足がある。「教育」は、被災地での学校機能喪失や入試の延期などがある。被災地でのミルク不足や疾病が「幼児の生命」を危うくしている。「疾病対策」は、被災地での破傷風防止や避難所でのインフルエンザ対策などで求められていることにも符合する。持続的な飲料水・衛生管理の確保も被災地・避難所で求められている。医療・IT・通信インフラが被災地で必要なものであることは言うまでもない。

 災害支援と同様、国際協力は他人事ではない。日本という国、日本で活動する企業・団体、そして、そこに生きるわれわれ一人ひとりが主体的に考え取り組むべきものだ。ぜひ、わが身のこととして見つめ直してほしい。

 連載の次回以降でも、引き続き、リスク管理、危機管理、そして復旧のためのポイントを改めて説明していきたい。

お知らせ

日本マネジメント総合研究所では2011年4月末まで、企業規模・団体の規模にかかわらず、災害対策に必要な相談やアドバイスなどの危機管理支援コンサルティングを無償提供することを決定しました。メール、電話、FAX、郵便で受け付け、時間の許す限り対応します。

日本マネジメント総合研究所 理事長・戸村智憲

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プロフィール 戸村智憲(とむらとものり)

戸村智憲

日本マネジメント総合研究所理事長。早大卒、米国MBA修了、国連勤務にて国連内部監査業務の専門官などを担当。企業役員として監査統括、人事総務統括、(株)アシスト顧問、JA長野中央会顧問、岡山大学大学院非常勤講師などを歴任する。現在、企業や医療福祉機関、農協などのリスク管理・危機管理を指導している。


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