長崎医療センター、医療継続のためのバックアップシステムをクラウド活用で構築導入事例

電子カルテや医事会計などのデータを富士通のデータセンターにバックアップする仕組みを構築した。

» 2012年03月28日 13時30分 公開
[ITmedia]

 国立病院機構 長崎医療センター(長崎県大村市)が災害時に医療を継続するためのバックアップシステムを、クラウドサービスを活用して構築した。これを支援した富士通が3月28日に発表した。

 構築したシステムでは電子カルテシステムと医事会計システムのデータを富士通のデータセンターにバックアップする。電子カルテシステムの診療データはSS-MIX(電子カルテの標準フォーマット)準拠のデータ形式で抽出してデータセンターへリアルタイムにバックアップされ、システムのバックアップデータも1日に1回データセンターに送信される。

 リカバリは長崎医療センター内の電子カルテサーバにデータセンターのバックアップデータを戻し、電子カルテシステムを復旧。被災時にメモ機能を使って入力された診療記録を災害時診療記録として電子カルテシステムから参照できる。また、電子カルテシステムが利用できない場合でも、避難所や他の医療機関などでインターネットに接続されたPCから認証を行うことにより、診療スタッフが患者の同意を前提にデータセンターに保管された診療データを参照できる。

 構築に当たっては富士通の「HumanBridge BCPソリューション」を利用して1カ月程度で完了したという。

システムイメージ

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