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» 2012年04月05日 07時30分 UPDATE

Oracle OpenWorld Tokyo 2012 Report:“データ爆発”時代に企業はどう変わるべきか?

Oracle OpenWorld Tokyo 2012が開幕。初日の基調講演に登場した米Oracleのマーク・ハード社長は企業ITを取り巻く問題を説明し、「IT環境のシンプル化」の重要性を訴えた。

[本宮学,ITmedia]

 4月4日、米Oracleおよび日本オラクルのプライベートイベント「Oracle OpenWorld Tokyo 2012」が約1万2000人の参加者を迎えて東京・六本木で開幕した。同イベントの日本での開催は3年ぶり10回目となる。午前中の基調講演に登場した米Oracleのマーク・ハード社長は、企業ITを取り巻く問題として「データ量の爆発的な増加」を挙げ、その解決策としての「IT環境のシンプル化」の重要性を顧客やパートナーに訴えた。

photo 米Oracleのマーク・ハード社長

 現在、モバイル端末やソーシャルメディアの普及に伴い、デジタルデータの総量は急激に増加している。ハード社長によれば、2011年のデータ発生量は年間1.8ゼタバイトに達したほか、2020年には年間35ゼタバイトに及ぶという試算もあるという。

 このように企業を取り巻くデータ量が激増する一方で、企業のデータベース(DB)システムは老朽化してしまっている場合が少なくないという。ハード社長は老朽化したDBシステムの問題点として、セキュリティの脆弱化、システム管理の煩雑化、リアルタイム分析機能の欠如などを指摘。また、度重なる追加投資によって複雑化したITシステムにより、企業のIT関連サービスへの投資額が増大し、システム自体の刷新になかなか着手できずにいるという問題についても指摘した。

 これらの問題の解決策としてハード社長が提唱するのが「IT環境のシンプル化」である。具体的には、目的に合わせてソフトウェアとハードウェアを開発段階から融合した“エンジニアド・システム”のDBマシン「Oracle Exadata Database Machine」、インメモリ型データ分析マシン「Oracle Exalytics In-Memory Machine」、“ビッグデータ”専用マシン「Oracle Big Data Appliance」などをオンプレミス/クラウドを問わず提供することで、「企業がコスト削減を実現しつつ、IT環境の革新を実現できるよう支援していく」(ハード社長)という。

photo

 基調講演の中では「IT環境のシンプル化」をさらに推進する製品として、システム管理製品「Oracle Enterprise Manager Ops Center 12c」が発表された。これは、同社のシステム製品をクラウド化し、一元管理できるようにするというツール。具体的には、Oracleのエンジニアド・システム製品のほか、x86サーバ、UNIXサーバ「SPARC」シリーズ、UNIX OS「Oracle Solaris」、Linuxディストリビューション「Oracle Linux」、統合型ストレージ製品「Sun ZFS Storage Appliance」、Sunサーバ・ネットワーキング製品、仮想化基盤「Oracle Virtualization」に対応する。

「現状だけでなく未来も予測する」データ分析製品

 一方、“データ爆発時代”のもう1つのテーマとしてOracleが掲げるのが「大量データの分析」である。ハード社長に続いて登壇したOracleのアナリティクス/パフォーマンスマネジメント製品担当上級副社長のバラジ・ヤラマンチリ氏は、「リテール事業や公益事業などを行う企業は今、ソーシャルメディア上の顧客データも取得し、データごとの相関関係を見出してビジネスの判断に活用していく必要がある」と指摘する。

photo バラジ・ヤラマンチリ氏

 こうしたいわゆる“ビッグデータ”の分析のために同社が提供しているのが、Oracle Big Data Applianceだ。企業は同製品を使えば、大量のデータからノイズを取り除き、必要なデータだけを抽出して活用できるようになるという。さらにOracle Exadataと組み合わせれば、さまざまな種類のデータをより高速に分析できるようになるとしている。

 また「現在の状況だけでなく未来も予測できるようにする」とヤラマンチリ氏。企業はOracle Exalyticsを使えば、インメモリ技術によって高速に構造化/非構造化データを分析できるほか、ビジネス上の予測や予算編成なども行えるという。なお、これに関連して、同社はOracle Exalytics上で動作する経営管理アプリケーションの最新版「Oracle Enterprise Performance Management System Release 11.1.2.2」を同日発表している

 「予測分析ツールはSAS Instituteなど他社も提供しているが、企業内でそれを使いこなせる人はあまりいなかった。だが確実に予測分析のニーズはあるので、われわれは使いやすいツールを提供していく」とヤラマンチリ氏は意気込む。

 ヤラマンチリ氏は、同社のビジネス分析ソリューション群の強みとして(1)あらゆる種類のデータやデータソースを分析できる、(2)あらゆる分析や予測ができる、(3)80以上の分析アプリケーションへの対応、(4)クラウドでの利用やモバイルへの対応――を挙げる。特に(4)については基調講演の中でiPadを用いたデモを披露し、柔軟な環境でビジネス分析ができることを強調した。

photophoto iPadを使った「Oracle Business Intelligence Mobile」のデモ画面。ダッシュボードで個別のデータ分析を行えるほか、分析対象のデータに関する最新情報がアラートで表示されるという

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