中央大学、マルチプラットフォームの学習システムを構築導入事例

中央大学は、LinuxとWindowsの複数環境を同時に提供するマルチプラットフォームの仮想デスクトップ・クラウド環境による学習システムを構築、理工系の学生や教員がキャンパス内外から自由に利用できる環境を実現した。

» 2013年05月08日 19時42分 公開
[ITmedia]

 中央大学と日本IBMは5月8日、理工系の学生や院生、教員、研究者が多数集まる後楽園キャンパスにおいて、仮想デスクトップ・クラウド「中央大学後楽園ITセンター学習システム」を構築、サービスの運用を開始したことを発表した。

 仮想デスクトップ・クラウドとは、直接あるいはインターネットを経由して、データの保存・共有のみならず複数の情報環境・ソフトウェアを共有・利用する仕組み。中央大学では理工系の教育・研究において、事務処理やエンドユーザー向けのMicrosoft Windows環境に加えて、システム開発や高速計算に適したLinux環境の提供も重要となっていたという。

 今回構築した「中央大学後楽園ITセンター学習システム」は、LinuxとWindowsという複数の環境を同時に提供することができるマルチプラットフォームの仮想デスクトップ・クラウド環境の学習システムであり、これにより学生は、例えば、Linux環境を活用した先進技術のハンズオン(体験学習)や最新教材の活用、教授・学生間の情報共有、出欠管理などの処理を、キャンパス内に設置されたPCや自宅の端末からでも行える。

 日本の大学としては先進的な事例だといい、学生にとっては時間や場所に拘束されず、また、高額な専門的なソフトウェアを自身で購入・準備しなくても学習できるといった情報環境作りが大幅に進んだ。なお、同システムのハードウェア基盤には「IBM PureSystems」製品群のブレード型サーバ「IBM Flex System」が採用されている。IBM Flex Systemは次の10年を見据えたアーキテクチャに基づいて設計されたもので、高速かつ遅延なく通信できる広帯域なネットワークや大容量メモリを搭載し、多くの業務を効率よく高速に処理できるのが特徴だ。

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