水戸市、財務会計システムにクラウドサービスを採用導入事例

水戸市は財務会計システムにNECのクラウドサービスを採用し、災害時の事業継続性を確保した。

» 2013年07月08日 16時32分 公開
[ITmedia]

 水戸市が、地方公共団体の基幹業務となる財務会計システムにNECのクラウドサービスを採用し、今年4月から利用を開始した。NECが7月8日に発表した。特例市での基幹領域(内部情報)のクラウドサービス利用は全国初という。

 水戸市は、NECが2010年から提供する「GPRIME for SaaS」のシステム機能のうち、予算編成・歳入/歳出・出納・決算などの管理を行う財務会計システムを、NECデータセンターからネットワーク経由で利用する。同市は東日本大震災の影響で、現在も仮市庁舎で業務を行う。震災をきっかけに、防災対応の強化と事業継続性の向上を目的に、クラウドサービスの利用を検討してきた。

 水戸市ではこれまで、自庁内で管理・運用していたサーバ群を廃止し、システムにかかる運用コストの削減、法改正への迅速な対応などを実現。また、自前のシステム運用にかかっていた職員のリソースを住民サービスの強化に活用することで、一層の住民満足度向上を目指している。

 NECによれば、地方公共団体では効率化促進やコスト低減に加え、大規模な制度改正への対応、セキュリティ対策の強化や災害時の事業継続性などの多くの課題を抱える一方、限られたリソースで多様化・高度化する行政サービスを実現していくことが急務。こうした中で、クラウドサービスの利用が注目され、NECのサービス利用は全国で100団体以上になるという。

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