清水建設、プライベートクラウドのDRシステムを構築導入事例

清水建設は、VMwareやEMC、Dell Softなどの製品を利用して、プライベートクラウドのDRシステムを構築した。

» 2013年07月23日 16時30分 公開
[ITmedia]

 清水建設は、大規模広域災害などからITインフラを守るDR(災害対策)システムを構築した。これを支援したネットワールドが7月23日に発表した。

 清水建設のプライベートクラウドでは、約150台の業務サーバがVMware上で稼働しており、それぞれのシステムに復旧の優先順位が付けているという。新しいDRシステムの導入によって、最も重要な「レベル0」の業務システムは災害発生後の即時復旧が可能になった。

 DRサイト構築ではサービス低下を避けるためにシステムのダウンタイムを最小化する必要があり、清水建設はネットワールドが販売する「VMware vCenter Site Recovery Manager(SRM)」と「VMware vSphere Storage vMotion」を併用して、ノンストップでマイグレーションを行った。また、DRサイトのシステムを平時には開発環境として有効活用しており、投資効果の最大化を図っているという

 また、以前から本番環境に導入していた「EMC VNX」ストレージも活用。SRMと連携するレプリケーション機能を備えているため、本番環境にあった従来機をDRサイトに移設して、本番環境用に最新モデルを追加導入している。頻繁に利用するデータを高速のSSDに自動配置する機能などを使ってシステムのレスポンスを飛躍的に高めたという。併せて、本番環境システムの状況把握や改善計画策定を効率的に行うために、Dell Softwareの「vFoglight」も導入している。

構築したシステムのイメージ

 なお、物理環境上で稼働中のシステムの移行も進められており、最終的には350台程度が仮想基盤で運用される見込みだ。清水建設では仮想化基盤への移行をさらに拡大することで、従来はDRの対象でなかったシステムやデータも確実に保全可能にする計画だという。

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