ビッグデータとウェアラブル端末で設備保守を効率化、福島県で実証実験

富士通とメタウォーターは、福島県会津若松市でビッグデータ分析やウェアラブルデバイスを利用した水道施設の保守点検の実証実験を始める。

» 2014年05月12日 14時59分 公開
[ITmedia]

 水道システムを手掛けるメタウォーターと富士通は、福島県会津若松市で水道設備の保守点検業務におけるビッグデータ分析やウェアラブルデバイスの活用効果について実証実験を始める。両社が5月12日に発表した。

 実証実験では水道設備の操作履歴や稼働ログ、モーターの回転数、水圧などのセンシング情報から、機器故障の予兆検知が可能かを検証するとともに、過去の水質データと天候データの相関分析でモデル化を行い、水質を予測する。

 さらに、設備の保守点検業務では作業員の腕に装着可能なウェアラブル端末やヘッドマウントディスプレイも利用。ヘッドマウントディスプレイで熟練作業員の保守点検作業の様子を収集し、その情報をマニュアルなどに活用する。機器操作時における関連設備への影響状況をヘッドマウントディスプレイに表示して、作業を支援するほか、作業報告時にウェアラブル端末から入力することで工数を削減する。これにより、保守点検作業の技術伝承における有用性を検証することにしている。

実証実験の概要

 メタウォーターは2013年からタブレット端末を利用した上下水道施設の管理サービスを提供。2014年4月から会津若松市の滝沢浄水場で設備更新や維持管理事業に着手していた。富士通はビッグデータ活用サービスの提供を通じて、「設備メンテナンスの高度化」への効果を実証したい考え。

 実証実験は5月下旬から12月までの予定で行うという。

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