館内設備には、既存システムとの親和性や今後の拡張性を評価し、Windowsタブレットで動くWindowsプラットフォームを選定。館内電話の仕組みにはIP通話が行えるクラウド型コミュニケーションサービス「Skype for Business Online」で実現する。
客が使うタブレット操作画面は、マーベリックが開発した専用アプリをフロントエンドにする。画面上で施設案内や照明コントロール、フロントデスクへの通話などを1つの端末でまとめて扱えるよう工夫した。
特に「通話」の部分はIT強化とレガシーなところがうまく共存している。Skype for Business Onlineをそのまま館内電話システムに仕立て、宿泊者はホテルや施設の情報を画面で見ながら、1、2回のタッチ操作だけでフロントデスクなどに電話をかけられる。既存のPBXで内線システムを構築する場合と比べ、システム導入費用が20分の1まで削減できたという。
「変なホテルは“変わり続けることを約束するホテル”をコンセプトにしています。快適で楽しみももたらす“究極の生産性”を追い求めた新システムを、お客様に利用いただけることを大変楽しみにしています」(ハウステンボス 事業開発室室長の早坂昌彦氏/出典:日本マイクロソフトの事例紹介サイト)
ハウステンボスは開業日の72室(第1期)に加え、2016年2月予定の第2期 72室の全144室に本システムを導入する。このほか、機械学習クラウドサービス「Azure Machine Learning」を利用したロボット掃除機システムや照明などを最適に自動運用する活用も想定する。
客は「こんな方法で!」という新しい体験ができる。さらにロボットスタッフも、顔認証でのキーレスシステムも……。そもそも名称から強烈にインパクトがある「変なホテル」に泊まった体験を、さらに強く印象付けられるだろう。変わり続けることを約束し、新たな体験を提供する「変なホテル」、一度泊まってみたいものだ。
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