NHKは、省電力と実用的な寿命を兼ね備える赤色発光有機ELデバイスの開発に成功した。
同社では、有機ELデバイスを用いた超薄型で曲げられるフレキシブルディスプレイの研究開発を進めているが、実用的な性能を得るには、従来のイリジウム錯体に代わる発光材料が求められていた。今回は、発光材料に白金錯体を、ホスト材料として新たにベンゾキノリン誘導体を使用。その結果、イリジウム錯体を使ったデバイスと比べて、1/3の省電力化と7倍の寿命を持つ赤色発光有機ELデバイスの開発に成功したという。
今後は赤色発光有機ELの省電力・長寿命特性をさらに向上させるとともに、緑色・青色発光の有機ELデバイスも試作する予定。各色有機ELデバイスの開発を通じて、フレキシブルディスプレイの早期実現を目指すという。
なお、今回の研究成果は9月11日〜14日に開催される「第73回応用物理学会学術講演会」で報告が行われるほか、9月25日に発行される「Advanced Materials」誌に掲載予定となっている。
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