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» 2012年10月09日 19時51分 UPDATE

CEATEC JAPAN 2012:スマートフォ……ん? MHL 2.0の思わぬ使い方

Androidスマートフォンを中心に採用が進む「MHL」だが、ここへきてプロモーターも想像していなかった応用機器がいくつも登場しているらしい。

[芹澤隆徳,ITmedia]

 Androidスマートフォンを中心に、AVアンプやカーナビなど幅広い製品分野で採用が進む「MHL」(Mobile High-Definition Link)。小さなコネクターで非圧縮の1080p/60Hz映像を伝送できる、いわばモバイル機器版のHDMIだが、ここへきてプロモーターも想像していなかった応用機器がいくつも登場しているらしい。「CEATEC JAPAN 2012」期間中、幕張メッセ近くのホテルにプライベートブースを設けたシリコンイメージジャパンに最新事情を聞いた。

ts_mhl01.jpgts_mhl02.jpg シリコンイメージジャパンのプライベート展示スペース。今回のプレゼンもMHL対応スマートフォンからエプソンのWireless HDアダプター経由でプロジェクターに出力するというスタイルで行われた

 MHLは、スマートフォンなどのモバイル機器をテレビなどの映像機器に接続するためのシリアル・リンク技術だ。非圧縮の1080p/60Hz映像と8ch(7.1ch)音声の伝送、IP通信をサポートするほか、HDMI CEC互換のRCPというコマンドコントロールによってテレビ側からモバイル機器を操作できるメリットがある。また、今年4月にリリースされた「MHL 2.0」ではMHL経由の電源供給が従来の500mAから900mAへと強化され、モバイル端末のバッテリーを2倍速く充電できるようになった。

 シリコンイメージによると、「MHLの対応メーカーはすでに150社を超え、2012年末には累計出荷台数で2億台を超える見込み」という。Androidスマートフォンをはじめ、テレビやAVアンプ、PCモニターなどの製品が中心だが、中には「われわれが想像しなかったユニークな製品も登場している」(同社)。

ts_mhl03.jpgts_mhl04.jpg 「MHL 2.0」では、電源供給が900mAへと強化され、モバイル端末のバッテリーを2倍速く充電できるようになった(左)。

 ポイントは、MHLではHDMIとは逆に、テレビ側からモバイル機器側に電源を供給できることだろう。例えば米国で販売されている「ROKU」は、テレビのHDMI端子(MHL対応)にポンと接続するだけで、内蔵無線LANでネットワークに接続できる、スティック型のSTB(セットトップボックス)だ。「flickr」や「TED」「facebook」など多彩なオンラインサービスに対応している。

ts_mhl05.jpgts_mhl06.jpg 「ROKU」(左)と、その画面(右)

 最近は国内でもAndroidを搭載したものなど、スティック型の“後付けスマートテレビ”が登場しているが、いずれも電源はACアダプターやUSBケーブルを別途使わなければならない。しかし、MHL対応のテレビが普及すれば、ROKUのように“挿すだけ”で使える製品が登場するだろう。なお、ROKUは米国の大手流通BESTBUYが扱っているもので、BESTBUYの自社ブランド薄型テレビ「INSIGNIA」との接続が前提になっている。

 韓国KT(Korea Telecom)の「Spider Laptop」は、一見ただのノートPC。しかし、中にはメモリやHDDはおろか、CPUすら入っていないという。側面のMHL端子でAndroidスマートフォンに接続し、そのCPUを使う斬新なラップトップだ。逆にいえば、ノートPCの形をしたスマートフォン用モバイルキーボード兼ディスプレイ兼モバイルバッテリーである。多くの人は「それならノートPCを持ち歩くよ」と思うかもしれないが、スマートフォンの進化を考えると、値段と重さ次第ではアリかもしれない。

ts_mhl07.jpgts_mhl08.jpg 「Spider Laptop」(左)と、その本体(右)。想像の斜め上をいくユニークアイテムだ

 一見、7V型ワイド液晶を搭載したカーナビのヘッドユニットに見えるパイオニアの「AppRadio 2」(国内では“スマートフォンリンク アプリユニット”、型番はSPH-DA09/DA05)。しかしナビ機能は搭載しておらず、その代わりMHL経由でスマートフォンのアプリからコンテンツまで、さまざまな機能を活用できる。

 7V型の大画面でマルチタッチをサポートするなど、スマートフォンと同様の操作性が特長だ。もちろんスマホのナビアプリも利用できるため、ナビ機能がなくても困ることはない(別途ケーブル接続でiPhoneにも対応する)。

ts_mhl10.jpgts_mhl09.jpg アプリユニットはマルチタッチをサポートするなど、スマートフォンと同様の使い方が可能。ただし、すべてMHLで行っているわけではなく、Bluetoothを併用しているという

 MHL端子付きのスマートフォンが1台あれば、わざわざ高価な専用端末を購入しなくても、PCやカーナビの代わりに使える。MHLは、スマホの用途をさらに広げることになりそうだ。

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