「TR-0001」は、先に登場した著作権保護技術DTCP+がベースとなっているが、放送局側の意向を反映していくつか異なる点がある。例えば、リモート視聴を行う場合は、あらかじめ親機と子機を宅内の同一ネットワーク上でペアリングしなければならないが、同時にペアリングを有効化できるのは最大6台まで。DTCP+対応NASでは最大20台の登録が可能だったため、この点では制約が厳しくなった。
また、TR-0001ではペアリングの有効期間は最長3カ月と規定されており、ペアリングの有効期日に近づいた場合、「メッセージなどでユーザーに再度のペアリングを促す機能を機器に持たせることが望ましい」としている。ソニー製品の場合、宅内の同一ネットワークでレコーダーとモバイル機器が接続する都度、バックグラウンドでペアリングを更新する仕組みを設けたため、基本的にユーザーは意識する必要がない。
このほか、インターネット経由のムーブやコピーは不可、子機の視聴機能(アプリ)には、コンテンツ画面をキャプチャーする機能を設けることはできない。また動画再生に関しても、「明らかにCMスキップを目的とした機能は設けられないことが望ましい」といった項目もある(タイムラインバーや早送り/巻き戻しは実装可能)。こうした規定により、同じTV SideViewからのネットワーク視聴であっても、宅内ではチャプタースキップが使えるのに、宅外(リモート視聴)では表示されないなど、使い勝手に差は生じている。
1台のレコーダーで同時にリモート視聴が行えるモバイル機器は1台。アプリを起動した後、メニュー画面で「番組表」を選び、番組詳細画面で「モバイル機器」を選ぶと放送中番組のライブ視聴となる。録画済み番組の場合は、同じくメニュー画面から「録画番組リスト」を選べばいい。画質モードは、720p(3.5Mbps)、360p(1.32Mbps)、180p(650kbps)の3段階で、画面から任意に切り替えることができる。
このほか、4月のアップデートでは録画予約も可能になる予定。その場合はメニュー画面から「番組表」を選び、番組詳細画面で「予約」を選ぶだけ。“宅内”と“宅外”を意識させない作りになっている。
「放送のデジタル化により、ロケフリが提案した“好きなものを好きな場所でみよう”が難しくなっていたが、リモート視聴の体制が整い、復活させることができた。たとえ海外に出張していても、スマートフォンがあれば自宅のテレビを見ることができる」(ソニー)
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