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エアコンの風は脳を不安にさせる――九大調査

» 2017年09月14日 22時31分 公開
[ITmedia]

 冷房や暖房の風が苦手な人は、脳が嫌がっているのかもしれない――九州大学基幹教育院の岡本剛准教授(研究開始時、現在は大学院医学研究院准教授)は、KFTの二枝たかはる代表などと共同で、冷暖房時に生じる風が脳活動に及ぼす影響を世界で初めて明らかにした。

 実験では、同じモデルルームを使い、風の出る一般的なエアコンと風の出ない放射式冷暖房装置を切り替えて使用。脳波、心理時間、皮膚温度などがどのように異なるかを計測、解析した。

「Scientific Reports」に掲載された実験の様子

 その結果、冷房暖房を問わず、風がない方が脳波ガンマ波、ベータ波の振幅が低くなり、また時間の経過をより早く感じることが分かった。高いガンマ波は強い不安状態を反映しているという報告があることから、冷暖房下において風がない方が平穏な状態でいられることを示唆しているという。

 研究成果は、2017年9月14日(英国時間)にNature Publishing Groupの総合科学誌「Scientific Reports」(オンライン)に掲載された。

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