東芝は7月22日、ノートPCの新しいブランド「Qosmio」(コスミオ)を発表。新ブランドを掲げた新製品「dynabook Qosmio E10」(以下 Qosmio E10)シリーズ3モデルを8月上旬から下旬にかけて出荷する。
QosmioはAV機能を重視したノートPCのためのブランドで、そのコンセプトは「AV技術とPC技術の融合」と東芝は説明している。Qosmioブランドで東芝は、今まで蓄積してきた絵づくりを始めとするAV関連技術と、独自でBIOSやドライバを開発できるPC技術によって、Windowsが動くPCの上でもAV機器に相当する絵づくりと使いやすさの実現を目指す。
新ブランドの第一弾である「Qosmio E10」シリーズでは、これまでPCでAV機能を利用するときにユーザーが感じていた「起動時間が遅い」「操作が難しい」「画質が悪い」といった不満を解消するために、独自に開発した「TVチューナーユニット」「Qosmio Engine」「ユーティリティ/インタフェースソフト」を採用している。
MPEG2ハードウェアエンコーダチップを搭載した自社開発TVチューナーユニットは、ゴーストリデューサや3次元Y/C分離、ノイズリダクションなどをサポート。高画質エンジン「Qosmio Engine」は、従来のdynabook EXシリーズで搭載されていた高画質エンジンに改良を加えたもので、新たにブロックノイズを軽減する「デブロッキング処理」と字幕スーパーをくっきり表示させる「デリンギング処理」をサポートした。
搭載する液晶パネルは、dynabook EXの380カンデラ/平方メートルタイプからさらに高輝度になった600カンデラ/平方メートルのタイプを採用。東芝のAV重視型ノートPCラインアップの特徴でもある「harman/kardon」ブランドのスピーカーも口径30ミリ、最大出力4ワット(2ワット+2ワット)とサイズアップしている。
従来機種でも採用されていた、Windowsを起動せずにコンテンツの再生ができるクイックプレイ機能は「QosmioPlayer」と命名され、ユーザーから希望が多かった録画機能が新たにサポートされている。
今回登場するQosmio E10の3モデルはすべてTVチューナーを搭載したハードウェアキャプチャーとQosmioEngineを搭載。ただし、バリュークラスの「1JCDT」のみQosmioEngineで使える機能に制約がある。
ストレージ系のスペックも、HDDの容量はすべてのモデルで80Gバイトと増量され、光学ドライブもスーパーマルチDVDドライブを搭載した。
ハイエンドモデルの「1KLDEW」はCPUにPentium M 715(実クロック1.50GHz)を、ほかの2機種はCeleron M 330(実クロック1.40GHz)を搭載。無線LAN(IEEE 802.11 b/g)とBluetoothをサポートするのも1KLDEWのみとなっている。
1KLDEWとミドルレンジの「1KCDE」はグラフィックスチップにGeForce FX Go 5200を搭載。同じく上位2モデルは600カンデラ/平方メートルの高輝度15インチ液晶パネルを搭載するが、1JCDTはIntel 852GM内蔵グラフィックスコアを利用し、液晶パネルも従来モデルと同様、380カンデラ/平方メートルのタイプを搭載する。
出荷開始は1KLDEWと1KCDEが8月上旬から、1JCDTが8月下旬からの予定。店頭予想価格は1KLDEWが26万円前後、1KCDEが24万円前後、1JCDTが22万前後となっている。
製品名 | dynabook Qosmio E10/1KLDEW | dynabook Qosmio E10/1KCDE | dynabook Qosmio E10/1JCDT |
CPU | Pentium M 715 | Celeron M 330 | |
メモリ | 256MBバイト | ||
グラフィックス | GeForce FX Go 5200 | Intel 852 GM | |
ディスプレイ | 15インチXGA液晶(600cd/平方メートル) | 15インチXGA液晶(380cd/平方メートル) | |
HDD | 80Gバイト | ||
光学ドライブ | DVDスーパーマルチ | ||
ネットワーク | IEEE 802.11b/g、Bluetooth1.1、100BASE-TX/10BASE-T LAN、56K/モデム | 100BASE-TX/10BASE-T LAN、56K/モデム | |
OS | Windows XP Home Edition | ||
予想実売価格 | 26万円前後 | 24万円前後 | 22万円前後 |
発売 | 8月上旬 | 8月下旬 |
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