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08年広告費、5年ぶり前年割れ ネット広告は16%増

» 2009年02月23日 18時35分 公開
[ITmedia]

 電通が2月23日に発表した2008年の日本の広告費調査によると、総額は前年比4.7%減の6兆6926億円で、5年ぶりに前年を下回った。世界的な不況や急激な円高による景気減退が、北京五輪などプラス要因を打ち消した。

 ネット広告は同16.3%の6983億円。年末以降、景気後退の影響を受けて成長が鈍化しているものの、検索連動広告やモバイル広告を中心に拡大。モバイル検索連動広告は前年の2倍に伸びた。

 マスコミ4媒体(新聞、テレビ、雑誌、ラジオ)は4年連続前年割れ。中でも新聞は最も減少幅が大きく、同12.5%減だった。地方紙より全国紙・スポーツ紙が低調だった。

 テレビは4.4%減の1兆9092億円。番組広告は北京五輪の効果などで同1.3%減にとどまったが、スポット広告は同6.9%減と3年連続減少した。

 雑誌広告は同11.1%減の4078億円。PC誌や番組・都市型情報誌などが減少した。40〜50代向け雑誌や既存誌から派生した雑誌が多く創刊されたが、創刊から短期間での休刊や、大手出版社の有名誌の休刊が目立ち、休刊数は前年に次いで多かった。

 ラジオ広告費は7.3%減の1549億円。スポット広告の減少幅が拡大しているが、パーソナリティの人気を生かした商品開発タイアップなどはリスナーからの反響が大きかったという。ネットラジオやポッドキャスティング関連の動きは活発化している。

 衛星メディア関連は同12.1%増の676億円。フリーペーパーや屋外広告などのプロモーションメディア広告は同5.8%減の2兆6272億円で、5年ぶりに前年を下回った。

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