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ソニーのテレビ事業、損益改善 PCやデジカメ不振

» 2009年07月31日 07時00分 公開
[岡田有花,ITmedia]
画像 大根田CFO

 ソニーが7月30日に発表した2009年4〜6月期(2009年度第1四半期)の連結決算は、テレビ事業の損益は改善したが、PC「VAIO」やデジタルカメラ「サイバーショット」、ビデオカメラ「ハンディカム」は減収減益だった。

 売上高は前年同期比19.2%減の1兆5999億円、営業損益は257億円の赤字(前年同期は734億円の黒字)、経常損益は329億円の赤字(同629億円の黒字)、純損益は371億円の赤字(同350億円の黒字)。減収減益だが「想定より良い」(大根田伸行CFO)結果という。

 「コンスーマープロダクツ&デバイス事業」(液晶テレビ「BRAVIA」やデジタルカメラ、AV機器、半導体などを含む)の売上高は、前年同期比27.3%減の7734億円、営業損益は20億円の赤字。円高や景気後退が直撃したものの、期初の想定よりは上ぶれした。

 「エコポイント」効果もあり、同期のテレビ販売台数は前年同期より10万台多い320万台。テレビ事業の売上高は2370億円と前年同期より24%減ったが、パネルを中心とした部材コストや固定費の削減で、営業損益は前年より190億円改善して80億円の赤字となった。サイバーショットやハンディカムは減収減益だった。

 「ネットワークプロダクツ&サービス」(PC「VAIO」や携帯音楽プレーヤー「ウォークマン」、ゲーム機を含む)の売上高は37.4%減の2468億円、営業損益は397億円の赤字(前年同期は46億円の利益)。ウォークマンが増益だったが、「プレイステーション・ポータブル」(PSP)や「プレイステーション 3」(PS3)、VAIOの不振を補えなかった(ソニーのゲーム苦戦 1Q販売数、PSPは3分の1 PS3も減少)。

 放送・業務用機器やDVD、Blu-ray Discメディアを含む「B2B&ディスク製造」も不況の影響などで減収減益。持ち分法適用会社のソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズも営業赤字を計上している。

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