ITmedia NEWS > 企業・業界動向 >

AdobeのCTOがFlash擁護 「HTML5があればFlashは不要」論に反論

» 2010年02月03日 15時34分 公開
[ITmedia]

 「FlashがiPhoneで動かないのは、Appleが協力しないから」「HTMLが進化しても、Flashは不要にならない」――Adobe SystemsのCTO(最高技術責任者)ケビン・リンチ氏が2月2日、公式ブログでFlashを擁護した。

 「最新の魔法のデバイスにFlash Playerが載っていないことに、驚いた人もいるだろう」。同氏はこんな書き出しで、AppleのFlash非対応について語っている。

 同氏によると、Adobeは既に、FlashをiPhoneで動かす準備ができているという。「Appleが許可すれば、iPhoneのブラウザでFlashを動かせる。だが、それを実現するために必要な協力がAppleから得られていない」と同氏は述べている。

 リンチ氏はまた、「HTML5にはビデオ機能が組み込まれるため、Flashは不要になる」という一部の見方にも反論した。HTML5とFlashは、片方がもう片方に取って代わるものではないと語っている。

 「HTMLがFlashにできることをすべてこなせるようになれば、われわれは労力を節約できるだろう。だが、そういうことは起こらないようだ。ビデオに関して言えば、HTML5のビデオ機能の実装は、ブラウザ間の共通フォーマットで合意ができていない。ユーザーとコンテンツ制作者は互換性の問題により、Webビデオの暗黒時代に後退させられるだろう」(同氏)

 同氏は、HTMLが進化しても、Flashの生産性と表現力はアドバンテージであるとし、「FlashとHTMLのブレンドがベスト」だと述べている。

関連キーワード

Flash | Adobe Systems | iPhone | Apple | HTML5 | CTO | iPad | Flash Player


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.