コラム
» 2010年04月19日 15時08分 UPDATE

うわさのGoogleタブレット、Chrome OS搭載でないのはなぜか

GoogleがAndroid搭載のタブレットを開発していると報じられている。だが、なぜPC向けのChrome OSではなく、携帯向けのAndroidなのだろうか?

[Clint Boulton,eWEEK]
eWEEK

 先週、GoogleがAndroid搭載のタブレットを開発していると報じられたが、この報道から、なぜGoogleはChrome OSのタブレットをリリースしないのかという疑問が沸いてきた。

 まずはGoogleタブレットが何のためのものかを考えてみよう。New York Timesは4月12日に、GoogleがChromeブラウザを搭載したデバイスに、書籍、雑誌などのコンテンツを配信するべく、出版社と協議していると伝えた。

 それからGoogleタブレットは、ChromeブラウザでWebアプリを実行することができるようだ。これはまさに、Chrome OSが年内にAcer、ASUS、Hewlett-Packard(HP)製のNetbookに採用されたときに同OSに期待されている機能だ。

 GoogleはChrome OSを、消費者のクラウドコンピューティングのニーズを満たし、ユーザーがソファに座ってWebアプリを利用できるようにする最重要OSとして構築した。これはAppleがiPadで実現していることだ。

 Googleはタブレットのうわさについてコメントを控えているが、それでもアナリストがこのうわさを考察するのは止められない。

 「GoogleタブレットがChrome OSを採用しないのは興味深い」とIDCのアナリスト、アル・ヒルワ氏は言う。「以前に明らかにされたChrome OSの主な価値命題に適したデバイスがあるとしたら、それはパッド型のマシンだ」

 ヒルワ氏は、iPadがGoogleにOS戦略を考え直させたのではないかと考えている。iPadは発売から2週間で50万台以上売れた。

 このペースでいけば、Chrome OS搭載のNetbookが登場する12月までに、iPadは900万台売れるだろう。Chrome OSがNetbookに搭載できる段階にないのなら、確実にタブレットにも搭載できる状態ではない。

 だからAndroidが明確な選択肢になる。同OSは既にArchos 5 Internet Tabletに採用されており、ViewSonic、Notion Inkのタブレットにも搭載予定だ。

 「Androidを採用すれば迅速に市場に製品を投入できる」とヒルワ氏は言う。「さらに、より発展したコンテンツ利用モデルがあることもメリットになる。だからこの種のデバイスにはスマートフォンOSの方が好まれるのだ」

 コンテンツはタブレットをけん引する主な要因だ。インターネットアクセスが必要な人の90%以上は、コンテンツとデータを作成するよりも利用することの方がずっと多い。

 ほとんどの人は、たとえコンテンツ制作者でも、90%の時間をコンテンツの利用に費やしている。Googleはそうしたコンテンツの利用に、Webサービスと広告を組み込んでいる。

 「ここには大きな潜在機会があり、長期的に見るとPC市場よりも大きいかもしれない」とヒルワ氏。「デバイスをヒットさせるには、魅力的なユーザビリティ、パフォーマンス、アクセスのしやすさが必要だ。それがiPadを支えている魔法だ」

 iPadが好スタートを切ったことで、Googleはタブレットの取り組みを急ぐはずだ。おそらく、GoogleはいずれAndroidとChrome OSを搭載したタブレットやNetbookを市場に投入するだろう。同社は慎重に参入する必要がある。Androidでは既に、OS分裂問題が起きていることが分かっている。

 「端末メーカーは、製品に独自機能を加え、狭い範囲で最適化や差別化をしたいという強い誘惑に駆られる」とGartnerのレイ・バルデス氏はeWEEKに語る。「それが、一貫性と予測可能性を軸とする幅広いユーザーのニーズに反することはよくある」

 「OS分裂の問題はChrome OSが登場する前から存在している。Chrome OSとAndroidをポートフォリオに加えれば混乱が起き、Googleの担当者は才覚と政治的スキルを試されることになるだろう」

 バルデス氏は、Googleが端末メーカーとの付き合い方を改善できる余地はあるとしている。

 実際、GoogleのスマートフォンにおけるAndroidの位置づけは明確だ。同社の不透明なNetbookとタブレットの戦略がもっと明確になればよいのだが。

原文へのリンク

Editorial items that were originally published in the U.S. Edition of “eWEEK” are the copyrighted property of Ziff Davis Enterprise Inc. Copyright (c) 2011. All Rights Reserved.

Loading

ピックアップコンテンツ

- PR -