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» 2011年03月01日 16時36分 UPDATE

ツイートを全て記録、過去の会話も再現 “ソーシャルCRM”を目指すTwitterクライアント「Kizna」

Twitterクライアント「Kizna」は、Twitterを積極活用しているしゃぶしゃぶ屋「豚組」のオーナーが開発した。個々の顧客との会話履歴を全て記録しておくなど、顧客対応に役立つ機能を備えた「ソーシャルCRM」だ。

[宮本真希,ITmedia]
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 Twitterの投稿内容を管理できるWebクライアント「Kizna」のパブリックβ版が3月末に公開される。開発元・きずなの中村仁社長は、Twitterを積極活用していることで知られるしゃぶしゃぶ屋「豚組」(東京)のオーナー。Kiznaは豚組のノウハウを生かして作った「ソーシャルCRM」で、顧客との会話履歴を確認したり、つぶやきにタグ付けしたりといった顧客対応に役立つ機能を備える。

 Twitterアカウントを登録して使えるWebクライアント。自分のツイートや自分へのリプライ、DMなどを全て保存しておくのが特徴だ。Twitterは自分のツイートも3200件までしかさかのぼれないが、Kiznaは無制限(有料版)にさかのぼれるようになっている。

 ツイートから検索機能を使って過去の情報を探したり、つぶやきやユーザーにタグを付けて保管しておけるなど、ツイートを全部保管することにより、ツイートの管理機能が強力になっている。「あなたの過去を何でも検索」できるのがKiznaの大きな特徴だ。

顧客ごとに会話を再現──ツイートを活用したCRMが可能に

 ビジネス利用の際、顧客とのコミュニケーションに活用できるのが「History」だ。顧客とのTwitter上でのやり取り=会話を顧客ごとに時系列で再現できる機能で、RTを使った返信や、DMなどが混在したやり取りであっても、ユーザーごとの“会話”として履歴を確認できる。顧客サポートの際には、過去のやりとりを踏まえて返信する――といったことが簡単になる。

画像 中村仁社長

 つぶやきやユーザーにタグ付けできる機能を使えば、覚えておきたいユーザーにタグを付けたり、ユーザーから寄せられた意見をタグで一括管理して次の製品開発につなげるといったことも可能になる。「Twitterは重要なものが流れていってしまうが、タグを付けることでいつでも取り出せる」(中村社長)

 過去のつぶやきを“取り出す”ための機能はほかにも。つぶやきに「ToDo」マークを付けて後からチェックできたり、自分に対して寄せられたつぶやきをキーワード検索できたりできる。Twitterアカウントとひもづけて、その人の本名や連絡先、メモなどを登録しておけるアドレス帳も用意した。

 将来的にはFacebookなど、Twitter以外のソーシャルメディアにも対応する予定。1人の顧客から、TwitterやFacebookなど複数のソーシャルメディアを使って問い合わせが寄せられる場合などに備え、やりとりや重要なつぶやきを1つにまとめて管理できるタブ「Universal Inbox」も用意している。

画像 プランは4段階

 iPhoneアプリを提供するほか、Androidアプリや携帯電話対応も進めていく計画。利用料は無料プラン、月額300円の「Unlimited」、月額1000円の「Pro」、月額1万円の「for Business」と4段階。上位プランでは、予約投稿や自動タグ付けといった付加機能が利用でき、無料プランではKiznaに登録できるアカウントが2件までといった制限を設けている。

 豚組はこれまで、Twitterで予約を受け付けたり、Twitterユーザーに一皿無料で提供したりと、店のプロモーションにTwitterを積極活用してきた。Twitter経由の予約がキャンセルされたことは1度もないという。「(ソーシャルメディアでは)顧客の言動のお行儀がいい。ソーシャルメディアで対応していくのは企業としてもやりやすい」と経験を語る。

 ソーシャルメディアでは企業と顧客のやり取りが外から見えるため、「ナイスな受け答えをすると、企業の評価が非常にあがりやすい」ほか、顧客への対応をスタッフ同士で共有しやすいというメリットも。「丁寧に顧客対応していたら自然とファンが生まれ、売り上げ増につながる」と話す。

 だが現在のソーシャルメディアは「ログを重視しておらず、やりとりをさかのぼって確認しづらい」といった、企業にとっては使いづらい点も。Kiznaはそんな課題を解決するために開発した。「Kiznaはソーシャルメディアでの対話を支援するツール」とアピールする。

 ビジネス向けに見えるクライアントだが、中村社長は「個人にも使ってほしい」と話す。Twitterではおやじギャグで人気を集めたテーブルマーク(旧:カトキチ)のアカウントのように「個人のように振舞って人対人で関係を深めていく」企業アカウントが多く、「企業と個人があいまいになっている」と中村社長。ソーシャルメディア用ツールを提供するのに「企業向け、個人向けと分けていく必要はなくなっているんじゃないか」と話した。

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