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Google、エイプリルフールもキーワードは“高速化”?

» 2011年04月02日 09時29分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 2011年のエイプリルフールに日本では小さなうそをつくことにとどめたGoogleだが、米本社では例年通りさまざまないたずらを展開した。そのうちの幾つかを紹介しよう。

 “Web高速化”を目指すGoogle Chromeチームが公開した新拡張機能「ChromeLite」はChromeブラウザをLynxのようなテキストブラウザに変換するというもの。多くのWebブラウザのスピードを比較したところ、最も速かったのはChromeの最新版ではなく、LynxだったことからChromeLiteの提供を決めたという。ページのロード速度を高めるためにフォーマット、画像、音声、ビデオをすべて排除した結果、メディアコーデックやプラグインなどの問題にわずらわされることなくWebを閲覧できると説明している。

 chromelige

 Chromeチームはもう1つ、Web高速化のためのプログラム「Chromercise(クロマサイズ)」を立ち上げた。どんなにWebブラウザを高速化しても、操作する動作が遅くてはそのスピードを生かせないので、指のエクササイズでキーをたたいたりマウスのスクロールボタンを使うスピードを高めようという取り組みだ。

 chromercise Chromerciseのページにある通販番組風の動画

 高速化の一環で昨年9月に立ち上げた「Google Instant」の強化に向けた人材募集も行っている。Google Instantは検索結果をより早くユーザーに提供するため、検索枠内にキーワードを入力している最中にキーワードをオートコンプリートしながら結果候補を表示する機能だ。Googleではこれを人力で行っており、ユーザーのキーワード入力を常に監視し、ユーザーの意図を予測してキーボードからの入力でそれを補佐する「Autocompleter(オートコンプリーター)」という職があることになっている。Autocompleterに求めらる資質として、高度な文法知識、検索スキル、タイピング速度(毎分3万2000ワード!)などのほか、予知能力があればなお可、となっている。

 このほか、GmailGoogle Docsではジェスチャー入力の採用を、Google MapsおよびGoogle Earthでは「世界の10カ所で目撃された巨大生物をマップ上に」という「Real-World Sightings」を紹介しており、3D人体模型の「Body Browser」の人体が牛に変わっている

 maps ボストンに現れた巨大ロブスター。ほかにピンクの象やドラゴンが発見されている
 google cow いつもの人体が牛に代わっているBody Browser

 実際に試せる機能としては、Webの英文字の表示フォントをすべてComic Sansに変えるChrome拡張機能が提供された。インストールすると実際にテキストの英文文字のフォントが変わる。GoogleのWebマスターチームが41ものフォントでユーザーテストを行った結果、Comic Sansが満足度、コンテンツの理解度、CTR(クリックスルーレート)、CVR(コンバージョンレート)などにおいて群を抜いていたため、4月4日からこのフォントをGoogle製品のデフォルトフォントにするとしている。

 comic sans お堅い政府公告もなんとなくなごむ

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